冬季スポーツ
50歳・葛西「今の自分のレベル」 55位でまたも本戦出場ならず 男子ジャンプW杯
■W杯ジャンプ男子札幌大会(21日、札幌・大倉山ジャンプ競技場=ヒルサイズ137メートル)
▽個人第15戦
「ジャンプは昨日よりいい」
50歳でのW杯本戦出場を狙った葛西紀明(土屋ホーム)だったが、予選は113.5メートルと飛距離を伸ばせず、83.1点で55位に終わった。上位50人に入れず予選落ちに「ジャンプは昨日(20日)よりいいと思います。今の自分のレベルかな」と肩を落とした。
繰り上げで急きょ出場することになったW杯。「棚からぼた餅だし、自分の力で取った感じでもないので、僕の正義感が許さない」との気持ちもあったが、50歳の節目だったこともあり、出場を決意。20日は気持ちを切り替えられない状態だったが「昨日(20日)よりはいい気持ちで臨めた」と少し立て直して、この試合に挑んでいた。
スーツもいつもの鮮やかな黄色ではなく、黒のスーツで飛躍。しかし「まだこのスーツはダメですね、あんまり浮力を感じなかった。空中で止まってしまうような、そんなスーツですね」とフィーリングが合わなかったようだ。
クバツキと再会
前日20日には今季総合ランキング首位で今大会を迎えたダビド・クバツキ(32、ポーランド)と再会し、あいさつを交わした。「『元気か?』って優しい顔で声を掛けてくれたのが嬉しかった」と話していた。世界のトップジャンパーも一目置くレジェンドに〝神風〟はまたも吹かなかった。