恒例の〝絵心選手権〟でカビーの似顔絵　新たな才能披露

　三刀流も可能⁈　日本ハムの「２０２３ルーキー鎌スタ☆お披露目会」が２２日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で行われ、二刀流で注目されているドラフト１位の矢沢宏太投手兼外野手（２２）＝日体大＝が、もう一つの才能を披露した。恒例となっている〝絵心選手権〟で最優秀賞を獲得。お題となったマスコットのカビーを器用に描き、来場したファンを驚かせた。

　ドラフト３位の加藤豪将内野手（２８）＝メッツ傘下３Ａシラキュース＝を除き、育成を含む新人９人が出演した。異彩を放ったのは投打をこなす矢沢だ。お題が発表されると、繊細かつ力強いタッチで色紙にペンを走らせた。優しい目や大きな口など、カビーの特徴を捉え、ソックリに仕上げてみせた。悪戦苦闘する仲間たちとは対照的で「見たものを描いたというだけ。キャラクターが前に立っていたので、それを見て描いただけです」と涼しい顔。続けて「奈良間とか、ひどかったですね。ちょっと、何を見て描いたんだ、という感じ」と同級生をイジり、笑いを誘った。

　日本ハムには「画伯」の異名を持つ似顔絵職人の木田優夫２軍監督（５４）がいる。矢沢もデッサン力を生かし、投手兼野手兼画家として、アピールできそうだが「ちょっと手首が痛くなりそうなので」と、やんわり拒否した。

　この日のイベント前には、今年初めて捕手を座らせて投球練習を行った。変化球も解禁し、スライダー、カーブ、チェンジアップを混ぜて４０球。徐々に出力は上がり「変化球はある程度、安定していい球を投げられる自信はある。真っすぐを大事にしたい」と現状の課題に触れた。

　高い身体能力に加え、プロとして重要な再現性やバランス感覚の片りんを見せつけた矢沢。スターの素質は十分に備わっている。