札幌FW中島が2得点でミシャ&パリ五輪〝ダブル〟アピール FC東京と練習試合
■コンサドーレ沖縄キャンプ(24日、かいぎんフィールド国頭)
▽練習試合 札幌×FC東京
強風ものともせず「良いタイミングで打てたから入った」
トレーニング12日目は、沖縄・国頭村でFC東京と練習試合を行った。札幌はFW中島大嘉(20)がPKを含む2得点をマーク。FW金健煕(27)もGKとの1対1を冷静に決めて結果を残した。
中島が強烈なインパクトを残した。10年に一度の最強寒波の影響か、ピッチで吹き荒れた強風にも負けなかった。まずはゴール前での混戦でこぼれ球に反応。右足できっちりと押し込んで1点目。「クロスが上がって、こぼれ球に良いポジショニングをとれて、すぐにシュートを打てるところに(ボールを)置いて、良いタイミングで打てたから入った」と胸を張った。
PKも決めた「2点とも今、取り組んでいる動きが出た」
その数分後、札幌がPKのチャンスを得ると、すぐにボールを抱えてキッカーに立候補。右足から放たれた強烈なシュートがゴールど真ん中に突き刺さり、2点目をゲットした。「PKをもらった瞬間に、『自分が蹴る』という意思をすごい出したので、ゴールが生まれた。2点とも今、取り組んでいるプレッシングであったり、連続した動きというところが出たかな」と笑顔で振り返った。
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この日の沖縄は非常に強い風が吹いており、ゴールキックのボールが上空で押し戻されるほどの状況だった。試合前は、「朝起きて、部屋の窓がガンガン鳴ってたんで、あっ今日は風が強い日なんだ。クロスとか上がってこんへんな」と思っていた。『利き足は頭』と自称するほどヘディングが得意な中島にとって、やや不利なコンディションだ。しかし、「シーズン中にもあると思うので、こういう環境でも良いプレーができるように頑張ろう」と前向きな気持ちでプレー。そのことが〝地上戦〟での結果につながった。
「今の序列をぶち壊して、広島相手にハットトリックできるように」
存在感を示さなければならない〝もう一人の監督〟へのアピールにも成功した。練習試合にはU-22日本代表の大岩剛監督(50)が視察に訪れていた。試合後には「しっかりチェックしているから、ミシャさんが求めていることをしっかりやって頑張ってくれ」と声を掛けられた。目標とする来年のパリ五輪出場に向けて、大事な2ゴールとなった。
現時点では、FW陣の中での序列は決して高くない。だが、この2ゴールをきっかけに変わる可能性はもちろんある。「今日はある程度、良いプレーを出せたと思うので、開幕戦が来るころには今の序列をぶち壊して、広島相手にハットトリックできるように、しっかりと成長したい。今、自分で手応えを感じているので、皆さん、ちょっと期待していてほしいなって。毎年言っていますけれど、今年はほんまに」と念を押した。秘めているポテンシャルの高さは周囲の誰もが認めるところ。今年こそ開花し、札幌に必要不可欠なピースになってみせる。