逆輸入ルーキー・加藤豪 9年物の相棒を携えて決意のキャンプ先乗り
名護で自主練を再スタート 25日に再来日したばかり
逆輸入ルーキーが日本球界に旋風を巻き起こす。日本ハムのドラフト3位・加藤豪将内野手(28)が27日、キャンプ地の沖縄・名護で自主練習を行った。昨秋のキャンプに参加した後は、オフシーズンをアメリカで過ごし、25日に再来日。この日は早速練習に取り組み、長時間移動の疲れを感じさせない軽快な動きを披露した。
決意の先乗りだ。日本野球にいち早く順応するため、キャンプインを前に沖縄へ降り立った。「同じ便ではなかったけど、ジョン(ガント)と一緒に羽田に着いた。一回来たことで時差への対応、移動とかいろいろな面で勉強になった。10月のキャンプに来た時の成果が出ていると思う」と、さわやかな笑みを浮かべた。
日本ハムで6球団目 「逆にみんなを引っ張るイメージで」
ヤンキースでプロのキャリアをスタートさせ、大リーグ5球団を渡り歩いた。数多くの出来事を経験してきたから、少々のことではビクともしない。異国の地でまもなく始まる挑戦を、今か今かと心待ちにしている。「僕はこれで6球団目。新しいチームに行った時には、できるだけ早く行って勉強をしてきた。みんなが来た時に邪魔にならないように、逆にみんなを引っ張るイメージで入らないと」。タフな精神力でチームをけん引する覚悟だ。
長年愛用のグラブは宝物 新庄監督と共通する姿勢
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心強い〝相棒〟と共に日本へ乗り込んだ。加藤豪は長年、久保田スラッガーのグラブを愛用。皮には傷みも目立つが、日々メンテナンスを施し大切に扱ってきた。「スラッガーさんは新しいグラブを使ってほしいと思うけど、毎年修理してもらっている。これで9年目。マイナー選手からもメジャー選手からも『いつ新しいのを買うんだ?』って言われたけど、ずっと使っています」。商売道具を何よりも大事にする心は、新庄監督の現役時代とシンクロする。
指揮官は17年間の現役生活を1つのグラブで全う。見る者を魅了するプレーを数多く披露し、ゴールデングラブ賞を10度獲得した。そんな名手の逸話を伝え聞いた加藤豪は「それは知らなかった。僕もずっと使いたいですね」と、新庄監督の一貫した姿勢を見習おうと心に誓った。
近づくキャンプイン 即実戦に「アメリカ式。自分は慣れている」
オフシーズンの間には、昨季の日本ハムの全試合を映像で確認した。「野球とベースボールの違いはすごい。逆にどこが一緒かを探すだけで大変。ボールも違うし、ストライクゾーンも違うと聞く。それでもキャンプは実戦が多いと聞いたので、そこはアメリカ式。自分は慣れていますよ」。キャンプ初日の2月1日は紅白戦を実施予定。自信十分のコメントは、いきなりの大活躍を予感させる。
バット選びは試行錯誤 今キャンプには日本製も持参
加藤豪はアメリカ時代から愛用するグラブを継続して使用する一方で、バットは新しいモデルを試している。これまではルイスビルスラッガーのバーチ材を使っていたが、今キャンプにはミズノのメープル素材のバットも持参。日本のボールに適応できるよう、ベストな一本を探している。「いろいろな木をテストするラボに送って、どっちが良いかを聞いた。ルイビルの方が打球速度は2マイル速くなるとサイエンス的に出ている。最終的には自分が好きなバットという感じになるかな」。試行錯誤を繰り返し、最高のパフォーマンスに結びつける。