MF荒野 戦友撃破で開幕スタメンつかむ 28日練習試合・長崎戦
■コンサドーレ沖縄キャンプ(27日、金武町陸上競技場)
トレーニング14日目は午前練習を実施し、11対11の実戦形式の練習などを行った。28日は午前10時からJ2長崎と、このキャンプ3戦目となる練習試合を行う。
FC東京戦に次ぐ実戦2戦目
MF荒野拓馬(29)がかつての戦友たちとの対戦を心待ちにしている。24日のFC東京戦で戦列復帰した頼れる背番号27が、2度目の実戦で好パフォーマンスを披露して、2020年以来となる開幕スタメンの座をつかみ取る。
体調不良のため19日の町田戦の出場を見合わせ、FC東京戦で今季初実戦を迎えた。「病み上がりで、ちょっと苦しい、走れない部分はありましたが、まだ1試合目ですし、自分でもこれからだと思っています」と復帰戦を振り返る。その後は順調にトレーニングを積み、この日行われた11対11でも、最前線からDFラインまでピッチ上のさまざまなところに顔を出す、荒野らしい縦横無尽な動きを見せていた。
そんな中で迎える今季2戦目となる長崎戦。「チームとして開幕まで残り試合数が少ない中で、まとまっていいゲームができればいいかなと。新加入選手も加わっている中で、しっかり合わせていきたい」。3週間後に迫った広島との開幕戦に向け、よりチームを進化させていくため、新戦力との融合を目指す。
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櫛引、都倉との対戦心待ち
長崎にはかつて札幌でプレーした選手が2人在籍している。11~16年に所属した登別市出身のDF櫛引一紀(29)と、14~18年に所属し、5シーズンで72得点を挙げ、札幌在籍選手の通算最多得点記録を保持しているFW都倉賢(36)だ。「一緒に戦った仲間なので、ピッチで会えるのはすごい楽しみ」と再会を待ち望む。都倉の攻撃を止めて、櫛引の壁を打ち破る。札幌の攻守の要として、荒野がかつての戦友たちを撃破する。
10年10月24日のアウェー富山戦(〇2-0)で、当時のクラブ最年少出場記録となる17歳187日でJリーグデビューした(現在は21年11月27日のホーム柏戦のDF西野奨太=18=の17歳183日に次ぐ歴代2位)。荒野も、今年の4月20日でいよいよ大台となる。「30歳になって老いていくんじゃなくて、若返るくらいの気持ちでやっていきたい。ユースから上がって、今こうやってJ1の舞台でしっかりできている。(若い頃は)もっと大きな夢を抱えていたけど、それに向けて諦めずにしっかりとやっていきたい」。まもなく迎える30代。だが、立ち止まることなく、これからも進化し続けていく。
〝札幌のエンジン〟がフル回転
20年11月21日に負った左腓骨(ひこつ)骨折、左足首靱帯(じんたい)損傷のため、21年の開幕戦を欠場。昨年も左足に埋めていたプレートの除去手術などの影響もあり、開幕戦はベンチスタート。順調に調整を続けている今季は、3年ぶりの開幕スタメンが視野に入っている。「上位で戦えるように、1試合1試合取りこぼしのないように戦っていきたい」と語る〝札幌のエンジン〟が、フル回転でチームを勝利へ導く。