■コンサドーレ沖縄キャンプ（２８日、金武町陸上競技場）
▽練習試合（４５分×３）　札幌２－５長崎（１－０、１－３、０－２）

一度は弾かれるも「落ち着いて次のシュートを決めることできた」

　トレーニング１５日目はＪ２のＶ・ファーレン長崎と金武町で練習試合を実施。札幌は１本目にＦＷ金健熙（２７）が練習試合２戦連発となる先制点をゲット。２本目にはＭＦ荒野拓馬（２９）の得点をアシストするなど、開幕スタメンに向けて大きくアピールした。

　今年の攻撃の中心はやはりこの男だ！　１本目７分、金健熙はペナルティーエリア付近でＭＦ青木亮太（２６）からパスを受けてシュート。一度は相手ＤＦに阻まれるが、そのこぼれ球に自らすばやく反応すると、今度はきっちりとゴールへ流し込んだ。「一度は弾かれたんですけれど、その後は落ち着いて次のシュートを決めることができました。ゴールを決めることができてうれしい」。２４日のＦＣ東京戦に続いて２戦連続ゴールとなり、ご満悦の様子だ。

２本目では荒野の得点演出　その後も何度もチャンスメーク

　見せ場はこれだけではない。２本目１５分にはエリア内でＭＦ金子拓郎（２５）からのパスをゴールに背を向けた形で受けると、荒野へラストパスを出し、チーム２得点目を演出した。「拓郎が良いパスをくれました。ターンをして自分でシュートを打とうと思えば打てたんですけれど、荒野が良いポジションにいたのでパスを出して、うまく決めてくれました」と振り返った。

　１本目の４５分間は主力組が中心となり、チームとしての見事な連動を披露した。金健熙ら前線３選手が積極的に相手ＧＫやＤＦラインにプレスをかけてパスコースを限定。ターゲットを絞ることが可能となったボランチや３バックの選手が、中盤の高い位置でボールを奪い取ってショートカウンターにつなげるシーンが何度も見られ、多くの時間帯で札幌は長崎陣内でプレーした。追加点を奪うことはできなかったものの、幾度となくチャンスメークした。

沖縄の練習試合は残り２戦　ゴール量産で開幕スタメン狙う

　また、各選手は自身のポジションにこだわることなく流動的な動きで２０２３年版のミシャサッカーの片りんを見せた。３バック中央の選手が右サイドを何度も駆け上がり、シャドーの選手がＤＦラインもカバーするというようなプレーが随所に見られ、チーム全体の共通理解が進んでいると感じさせた。

　２戦連続ゴールという結果を残した金健熙は、「ここまで得点を取ってきているので、もちろん次の試合も、その先の試合でも得点を取っていきたい」。沖縄での練習試合は残り２試合。韓国人ストライカーがこの序列を維持し、開幕スタメンを狙っていく。