3年ぶり札幌復帰のGK具聖潤 熾烈な正GK争いを勝ち取る
■コンサドーレ沖縄キャンプ(29日、金武町陸上競技場)
28日にJ2長崎との練習試合を行った札幌は午前練習を行い、ボール回しなど軽めのメニューで調整した。
今季復帰したGK具聖潤(28)は、長崎戦の1本目に出場し、45分間を無失点に抑えた。3年ぶりの札幌でのキャンプで順調にトレーニングを消化している守護神が、激しい正GK争いを勝ち抜いて、開幕スタメンをつかみ取る。
28日長崎戦で1本目に出場
長崎戦でのハイライトは13分のスーパーセーブだ。ペナルティーエリア内での相手の決定的なシュートを足で弾いて、ゴールを割らせなかった。「自分の前にたくさんのDFが立っていて、シュートを打たれた瞬間に誰かと被ってしまって見えづらかったけれど、シュートコースがそんなに良くなかったので、正面に来てセーブすることができました。粘り強くDFが最後まで対応してくれたし、自分も最後までボールを見られて対応ができたので、失点しなかった感じです」とピンチを防いだ場面を振り返る。
最大のピンチを守り切った具聖潤は、自身が受け持った45分間を無失点で乗り切った。だが「もっと積極的にビルドアップに参加できるように、練習から意識して修正していきたいです」と反省点を口にする。さらに高い向上心をもって日々の練習に臨んでいく。
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「チームの家族的な雰囲気は何も変わってない」
2020年シーズンの開幕後に兵役のため退団。3年ぶりの札幌キャンプだが、「昨日も(チームに)いた感じ。コンサのチームの家族的な雰囲気は何も変わってなく、自分も3年ぶりの復帰ですけど、早く雰囲気に慣れたし、練習も集中してできているので、3年ぶりって感じている部分は特にない。いい感じでやれています」と、ブランクを感じることなく順調に日程を消化している。
3年間ゴールマウスを守り続けた菅野と一騎打ち
今年のチーム注目点の一つに、正GKが誰になるかがある。大谷幸輝(33)、松原修平(30)らベテランも控えているが、2020年シーズンから札幌の最後の砦として君臨し続けている菅野孝憲(38)と、それ以前の5シーズン守護神として活躍した具聖潤の2人が有力候補だ。「チームの目標、自分の目標を達成するためには、開幕戦からスタートをうまく切ることが大事。あと3週間で監督、スタッフにいいアピールをして、開幕戦から出られるようにしたい。タイトルやACL出場権を取るために、開幕戦からいいプレーを見せて、チームメートたちにも自分のセーブで力になりたい」と闘志を燃やす。実力伯仲の大激戦を勝ち抜いて、2月18日にEスタで札幌のゴールマウスを守るのは果たして誰なのか、3週間後にその答えは示される。
「失点を減らしていきたいですね。昨季は50失点くらいしているので、30点台にしたい。失点しなければチームが負けることも減っていく。あとはもっとビルドアップに参加して、チームのサッカーを、もっとレベルが高いサッカーにしたい」と目標を口にする。クラブへの愛を公言してはばからない、頼れる守護神が勝利へ、そしてその先の大きな目標へ導いていく。