吉田輝星 名護先乗りで伏見とブルペン入り「めちゃくちゃ投げやすかった」
「どっしりとして的が大きく見えた」 日本一知る捕手から収穫と課題を確認
日本ハムの吉田輝星投手(22)が29日、沖縄・名護で開催中の先乗り合同自主トレに参加し、ブルペンで46球を投げ込んだ。オリックスから新加入した伏見寅威捕手(32)とコンビを組み「めちゃくちゃ投げやすかったです」と好感触を得た。投球後には10分近く話し込み、収穫と課題を確認。今後も日本一を知る女房役から、ピッチング上達のヒントを探るつもりだ。
白球が力強くキャッチャーミットを叩く。ブルペンに心地よい音が響き渡った。気持ち良さそうに腕を振り続けた吉田は、投球を終えると「構え方やキャッチングは人それぞれだけど、テレビで見ていても好きだなぁと思っていた。どっしりとして的が大きく見えた。性格も投手のことを気遣ってくれるように感じる。すごくいいキャッチャー」。初めてバッテリーを組んだ伏見に対する、賛辞の言葉がポンポンと飛び出した。
今季は先発で勝負 オリの強力投手陣に「(伏見)寅威さんのリードに秘訣があるかも」
中継ぎを主戦場とした昨季は51試合に登板。高卒4年目で1軍に定着し成長の跡を示した。それでも今季は、さらなる高みを目指して先発での勝負を決意している。「キャンプが終わって『結果的にリリーフになりました』は仕方ないと思う。だけど先発ローテに入って、2桁勝つことを思い描いてプロ野球選手になった。絶対にその夢はかなえたい」。目標達成を助けてくれる存在が、すぐそばにいる。
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2年連続リーグ優勝を飾ったオリックスのストロングポイントの1つは、強力な投手陣にある。先発ローテーションは特に層が厚く、昨季は193回を投げた山本由伸を筆頭に100イニング到達者が5投手もいた。マウンド上の主役を輝かせた伏見は、その舞台裏を知る貴重な存在だ。
「オリックスは完投したり七、八、九回を投げている投手が多いイメージ。(伏見)寅威さんのリードに秘訣があるのかもしれない。バッテリーの共同作業なのか、トレーニングによってスタミナがあるのか…。そこには要因があると思う。もしあるのなら、教えてもらって吸収したい」
「200球ぐらい投げる日をつくりたい」 メリハリつけた練習法で先発仕様の体に
ローテの一角を勝ち取るための競争が、まもなく始まる。「(ブルペンで)1回は200球ぐらい投げる日をつくりたい。投げる日は投げる、投げない日はキャッチボールだけでやめる。そうやって普通のキャッチボールから集中したい」。メリハリつけた練習法で、先発仕様の体を仕上げる。綿密な計画を遂行し、一流投手への階段を駆け上がる。
元世界女王・吉田沙保里さんとの会食が実現「考え方がすごい」
吉田輝星は、世界女王からも成長のヒントを授かっていた。則本との合同自主トレに帯同していたトレーナーを通じて、レスリング女子で五輪3連覇を飾った吉田沙保里さんとの会食が実現。吉田さんは24日に、自身のSNSで2ショット写真を公開していた。世界のトップに立ち続けた偉大な先輩の話を聞き「4人ぐらいでご飯に行って、現役の時は外食を全然しなかったという話を聞いた。考え方がすごい。今年はコンディショニングを大事にしたい」と感銘を受けた様子。最強女子の金言を胸に刻み、新たなシーズンへ向かう。