札幌DF福森 肉体改造で巻き返しのシーズンへ
■コンサドーレ沖縄キャンプ(4日、南風原町黄金森公園陸上競技場)
▽練習試合(45分×4) 名古屋5-1札幌(1-1、1-0、0-0、3-0)
90分間〝フル出場〟し、流れの中で1ゴール
沖縄キャンプ最終日は、J1名古屋と45分×4本の練習試合を行い、合計1-5で敗れた。1本目の15分過ぎに、左CB(センターバック)で先発したDF福森晃斗(30)が起点となり、最後はゴール前のこぼれ球を自らの左足でネットを揺らした。昨季後半は途中出場が増えるなど、悔しさを味わった。オフに初めて専属トレーナーによる指導を受けるなど肉体改造に挑戦。8日からの熊本2次キャプでポジション争いを勝ち抜き、7年連続J1開幕スタメンの座を目指していく。
今季は一味違う。そう感じさせる躍動感だった。福森は1本目と2本目の合計90分間〝フル出場〟。同点弾は「相手のキーパーの立ち位置と相手のDFの立ち位置を見ながら、うまくシュートを打てたかな」と落ち着いて決めた。その後も、前線に顔を出すシーンが何度となく見られ、最後まで運動量を維持。「序盤の発熱以外は、本当に充実した沖縄キャンプを過ごすことができました。1次キャンプのミシャが決めたテーマが『走る』だったので、例年以上に自分もついていけてる部分があった。もう若い選手ばっかなので、それに負けないように、30代でも頑張りたい」と節目のシーズンへ決意を新たにした。
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12月からパーソナルトレーナーの指導受け
大きな決断をした。昨季は札幌移籍後最少となる29試合のリーグ戦出場に留まった。柏に移籍したMF高嶺朋樹(25)やDF中村桐耶(22)ら若手が台頭。「夏以降、ベンチに回ったり、途中出場だったり、先発しても70分ぐらいで代わってしまう、ふがいないプレーをしてしまい、誰にもわからない悔しさを感じた。同じことは繰り返したくないし、体も変えていかないといけない」と強く決意。昨年12月に都内でパーソナルトレーナーから、10日間の指導を受け全身を鍛えた。「今はキャンプで毎日2部練習とかあって時間がないけど、シーズンが始まれば1部練習の後に入れながらやっていけたら」と与えられたメニューを今後も継続する。
練習試合最初の2試合は、普段やり慣れていない左右のボランチで出場した。それから再び左CBに戻ったことで、見える景色が少し変わった。「基本前向きで受けられるので、視野が広がるというかすごく周りが見えるなと感じた。ボランチの運動量がものすごい量が必要なのも改めて経験できた。どのポジションでもやれて良かった」。札幌の流動的なサッカーで、プレーの幅に広がりを持たせる貴重な経験を積んだ。
この日は練習試合だったことで披露しなかったが、福森が2019年シーズンから続けている新日本プロレスの内藤哲也(40)のゴールパフォーマンスも継続する。「ずっと内藤哲也選手の一ファンですし、内藤哲也選手からも公認はいただいてるので引き続きやらせていただきたい」。川崎時代の2014年から続く、リーグ戦の得点は昨季で9年連続。さらに記録を伸ばし、内藤ポーズを繰り出すつもりだ。
「動きやすい体をキープする中で、もう1歩先の体づくりに進めていけたら」
8日の第2次キャンプ開始まで、熊本で3日間のオフ。「3日間ベタ休みしたら、体を起こす作業がものすごく大変。3日目の合流の前には走ったり筋トレしたりしようかな。2週間後にはもう開幕。まずは、この動きやすい体をキープする中で、もう1歩先の体づくりに進めていけたら。一番の目標は開幕戦に出ること。まずはそこに向けて、いい準備して、チームとしていい試合と、サポーターの皆さんに勝利を届けれらるように、自分も含め、みんなでしっかりやっていくだけ」。タフネスさを手に入れた背番号5が、巻き返しのシーズンに挑む。