■１部第２２節　エスポラーダ北海道３－５立川アスレティック（５日、北ガスアリーナ札幌４６）

「今できる１００％の力を出すことができた」

　左膝前十字靭帯断裂からの復帰を目指していたフットサル元日本代表のＧＫ関口優志（３１）が、１年２カ月ぶりにＦリーグに出場した。５日の立川戦で後半開始からコートに立ち、いきなりファインセーブを連発。「今できる１００％の力を出すことができた」と来季の本格復帰に自信を見せた。

　Ｆリーグの強豪・名古屋オーシャンズに在籍していた昨季に怪我。２２―２３シーズンから古巣のエスポラーダに６季ぶりに移籍した。今季中の復帰を目指して準備を進めてきた。５日の試合数日前には金井監督から最終戦の出場を打診された。「Ｆリーグで１３年戦ってきている。復帰戦だからといって緊張はしなかった」とベテランらしく淡々とコートに戻った。

１５７４人の観客から大声援

　後半開始から関口がゴール前に立つと、集まった１５７４人の観客からこの日一番の歓声が起きた。終始冷静だった関口も北海道のファンの温かい声援を受け「正直うるっときた」と感極まった様子だ。

　帯広市出身の関口は、帯広北高サッカー部を経てエスポラーダ北海道入り。新人賞を獲得し、日本代表にも選ばれた。１６年から名古屋オーシャンズに移籍。国内屈指のＧＫとしてリーグ優勝などに貢献した。この日の試合でも豊富な経験を生かしたコーチングで守備を組み立てるなど安定したプレーを発揮した。

　今季のエスポラーダは、ルーキーの戸田貴英（２０）が頭角を現し正ＧＫの座を手にした。関口が復帰したことで今後の正ＧＫ争いが激しくなるのは必至だ。金井監督は「日本でトップクラスの経験をチームに還元してくれる。今季は戸田、山下（颯大）がしっかり守ってくれた。これからＧＫ選びが一番の悩みになりそう」とうれしい悲鳴を上げた。