伊藤6季ぶり優勝、丸山2位、高梨3位 日本勢初の表彰台独占 W杯ジャンプ女子
■W杯ジャンプ女子個人第17戦(5日、独ビリンゲン)
【ビリンゲン(ドイツ)共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は5日、ドイツのビリンゲンで個人第17戦(ヒルサイズ=HS147メートル)が行われ、伊藤有希(28、土屋ホーム)が優勝し、丸山希(24、北野建設)が2位、高梨沙羅(26、クラレ)が3位で続いた。2011~12年シーズンに発足したW杯ジャンプ女子で日本勢の表彰台独占は初めて。
伊藤は1回目に137メートルでトップに立つと、2回目も135.5メートルを飛んで233.3点で逃げ切り、17年3月以来6季ぶりの通算6勝目を挙げた。丸山は133メートル、136.5メートルの229.0点で自身初の表彰台に立った。高梨は137.5メートル、133メートルの222.6点で2試合連続3位。
男子の日本勢は1997~98年シーズンに船木和喜、原田雅彦、斎藤浩哉で2度、岡部孝信、斎藤、葛西紀明で1度、W杯の表彰台を独占した。
伊藤「ずっと頑張ってきて良かった」
伊藤が6季ぶりの歓喜の瞬間を迎えた。試合直後に英語でインタビューに応じ「(最後の優勝から)すごく間が空いたが、ずっと頑張ってきて良かった」と満面の笑みで語った。
好内容の飛躍をそろえた。1回目はタイミングよく踏み切り、安定した空中姿勢でK点(130メートル)を7メートル越えてきれいに着地。最後に飛んだ2回目も強い向かい風を利し、しっかり距離を伸ばす。得点が出ると拳を握って喜びを爆発させた。
このジャンプ台との好相性を発揮。「台と運が味方してくれている」と自身も感じていた勢いを、しっかりと結実させた。
高梨 2戦連続表彰台
今季初の表彰台から一夜明け、高梨が2戦連続の表彰台に立った。1回目に誰よりも遠くまで飛んだ。着地でぐらついて飛型点を減点されたが、2位で折り返す。2本目も「少し攻め過ぎたかな」と反省点は残ったがK点を3メートル越え「自分のジャンプは徐々にできあがってきた」と手応えを口にした。
「日本チーム全体の調子がすごく上がってきている。誰が表彰台に立ってもおかしくない状況」と好ムードを口にしていた通り、トップ3を日本勢で独占。「実現してすごくうれしい」と笑みがこぼれた。