侍ジャパン選出の伊藤 〝秘密兵器〟でWBC球にアジャスト 万全の態勢で本番へ
アンバサダー契約を結ぶミズノから〝提供〟のトレーニングボール
日本ハムの伊藤大海投手(25)が、滑りやすいとされるWBC球に対応するべくキャッチボール前に〝秘密兵器〟を導入している。その正体は、アンバサダー契約を結ぶミズノ社のトレーニングボール『MOI―75』だ。
重さは公式球と一緒だが、中身が違う。「普通のボールは中がコルクじゃないですか、これは鉄球らしいんです。鉄球をゴムで覆っているので若干、軟らかいんです」。6月に発売される予定の新商品で「回転数を増やす目的で出すみたいです」。
1月中旬から使用 WBC球への対応に効果発揮
昨年12月にメーカー側から勧められ「キャッチボールをしたら感覚が良かった」。ダルビッシュ有(パドレス)との米国での合同自主トレを終え、1月中旬の「雲隠れ第2弾」から使い始めた。
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通常のボールに比べて回転がかかりやすいため、ごまかしが効かないという。「ちょっとかかりが悪いとシュートしたり、スライダーしたり。きれいなピューという真っすぐを投げるには、ちゃんとしたリリースポイントで投げていないとダメ」。
昨秋の強化試合で扱いに苦戦したWBC球への対策として、効果はてきめんだった。「ロジンを付けたり、いろいろ試行錯誤していたんですけど。これで指がかりだけ意識してやっていたら、WBC球も気にしなくても投げられていた。僕はこれの恩恵が大きいです」と明かした。
追いロジンは封印 「使いたくなるんですけど、今は我慢」
代名詞のロジンバッグは、海外製のものは「べたべたする」と封印中。5日に行ったブルペンでの投球練習では、代わりに土を手につけ「土はルール的にいいのか分からないですけど。ブルペンにロジンを持っていってすらいない」と徹底している。
「(球場に)普通のロジンが置いてあるので恋しいです。使いたくなるんですけど、今は我慢です」とポツリ。〝追いロジン〟ができない伊藤にとって、新兵器が強い味方のようだ。