夏季スポーツ
2023/02/06 19:00

ママアスリート・寺田明日香が母校・恵庭北高で講演「HEROs LAB」

恵庭北高校の生徒と記念写真を撮る寺田明日香(撮影・十島功)

東京五輪女子100メートル障害出場

 夢を持つ大切さを伝えた。日本財団の「HEROs~Sportsmanship for the future~」プロジェクトにおいて、アスリートが母校を訪問する「HEROs LAB」が実施され、東京五輪の陸上女子100メートル障害に出場した寺田明日香(33)が6日、恵庭北高校で講演を行った。

7人制ラグビー挑戦の経緯も

 陸上競技を一旦引退し、7人制ラグビーに挑戦した経緯や、その後再び陸上競技に復帰した自身の経験を踏まえて、チャレンジする大切さを説いた。「困難があったときに一歩でも踏み出せたら、自分が成長するチャンスと思うようにしている。どんな経験も無駄にはならない」

「チャレンジする姿勢、得られる経験、人とのつながりを大切に思ってほしい」

 中には夢を追いかけることが難しいと思う子たちもいる。講演を終えた寺田も「結果のことを考えすぎてチャレンジすることを引いてしまう子が、すごく増えているな」と感じている。その上で「それにチャレンジする姿勢とか、目標を持って進んでいく中で得られる経験、人とのつながりを大切に思ってほしい」と後輩たちの背中を押した。

質問した3人の生徒に称賛の拍手

 実際に質疑応答の時間では、質問した生徒を讃えた。「すごいチャレンジしてくれた。すごく勇気がある」。多くの人が集まり、テレビカメラなどもあった。高校生にとってなかなか手が挙げられる雰囲気ではなかったが、一歩を踏み出した3人に称賛の拍手を送った。

次世代のアスリート育成にも尽力

 競技者でありながら、2021年から始めた「A―START」事業では、次世代のアスリート育成にも尽力。「小さい頃から結果(を求めている)。その課程はもう結果次第みたいなところも増えていて、子供も結果が出なければ意味がないと思っている子もいる。結果以外の楽しさやうれしさだったり、その課程で得ることにも目を向けてほしい」

パリ五輪決勝を目標に

 この広い視野こそが寺田の大きな武器だ。子供を持つ女性アスリートとして、その道も切り開いている。「選手としてはパリオリンピックでファイナリストになること。1人の人間としてはスポーツを通して、私のやってきたことをどう還元できるか」。寺田自身も後輩たちと一緒に夢を追い続ける。

関連記事一覧を見る