ママアスリート・寺田明日香が母校・恵庭北高で講演「HEROs LAB」
東京五輪女子100メートル障害出場
夢を持つ大切さを伝えた。日本財団の「HEROs~Sportsmanship for the future~」プロジェクトにおいて、アスリートが母校を訪問する「HEROs LAB」が実施され、東京五輪の陸上女子100メートル障害に出場した寺田明日香(33)が6日、恵庭北高校で講演を行った。
7人制ラグビー挑戦の経緯も
陸上競技を一旦引退し、7人制ラグビーに挑戦した経緯や、その後再び陸上競技に復帰した自身の経験を踏まえて、チャレンジする大切さを説いた。「困難があったときに一歩でも踏み出せたら、自分が成長するチャンスと思うようにしている。どんな経験も無駄にはならない」
「チャレンジする姿勢、得られる経験、人とのつながりを大切に思ってほしい」
中には夢を追いかけることが難しいと思う子たちもいる。講演を終えた寺田も「結果のことを考えすぎてチャレンジすることを引いてしまう子が、すごく増えているな」と感じている。その上で「それにチャレンジする姿勢とか、目標を持って進んでいく中で得られる経験、人とのつながりを大切に思ってほしい」と後輩たちの背中を押した。
質問した3人の生徒に称賛の拍手
実際に質疑応答の時間では、質問した生徒を讃えた。「すごいチャレンジしてくれた。すごく勇気がある」。多くの人が集まり、テレビカメラなどもあった。高校生にとってなかなか手が挙げられる雰囲気ではなかったが、一歩を踏み出した3人に称賛の拍手を送った。
次世代のアスリート育成にも尽力
競技者でありながら、2021年から始めた「A―START」事業では、次世代のアスリート育成にも尽力。「小さい頃から結果(を求めている)。その課程はもう結果次第みたいなところも増えていて、子供も結果が出なければ意味がないと思っている子もいる。結果以外の楽しさやうれしさだったり、その課程で得ることにも目を向けてほしい」
パリ五輪決勝を目標に
この広い視野こそが寺田の大きな武器だ。子供を持つ女性アスリートとして、その道も切り開いている。「選手としてはパリオリンピックでファイナリストになること。1人の人間としてはスポーツを通して、私のやってきたことをどう還元できるか」。寺田自身も後輩たちと一緒に夢を追い続ける。