清宮 進塁打がホームラン 弾丸ライナー叩き込んだ
サムスン戦に「5番・一塁」で先発 二回の第1打席で相手左腕から先制2ラン
日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が9日、今季初の対外試合となったサムスン(韓国)との練習試合に「5番・一塁」で先発出場。無死二塁で迎えた二回の第1打席で豪快な一発を放った。「力強い打球が打てたので、うまく打てたかなと思う。きょうは真っすぐをはじき返すことを課題にしていたので、そういう面に関しては良かったかな」と〝チーム1号〟を冷静に振り返った。
内角高めの厳しいコースを苦にせず、コンパクトにバットを振り抜いた。打球は低い弾道のまま、あっという間に右翼スタンドへ達した。それでも近未来の主砲は、喜びを表に出すことなく淡々とダイヤモンドを一周した。「『やっちゃった』みたいな。でも打った瞬間ヒットコースだったので、まあいいかと」。複雑な表情を浮かべるには理由があった。
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新庄監督は苦笑いも及第点 「結果的に進塁打といえば進塁打」
試合後、新庄監督は決勝弾の舞台裏を明かした。「清宮君に関しては進塁打のサイン。とにかく1点を取りにいこうと。走者を進める打撃をしてほしいというところでホームラン。結果的に進塁打といえば進塁打。だから本人もそんな喜んでなかったね」。想像の域を超える一打に、指揮官も苦笑いだ。
実戦3戦連続で5番スタメン 清宮に慢心なし「何かを保証されてるわけでもない」
紅白戦を含め今キャンプの実戦は、3試合全て5番で出場。新庄監督は打順を固定する狙いを「清宮君はセンター前が意外と多い。良い時は内角の球をぽんっとセンターに打つ技術を持っている。1、2、3番に足の速いランナーがいるので、状況に応じた打撃をしてくれたら1点を取ることができる」と説明する。求めるのはポイントゲッターとしての役割。場面に応じた打撃で、勝利に直結する活躍を期待する。
現時点でベストメンバーの一人に選ばれているが、慢心とは無縁だ。「全然そういうふうに感じてないし、何かを保証されてるわけでもない。一試合一試合を必死に、でも気負いすぎず。1本打っても一喜一憂しないように。『当たり前だよ』ぐらいの選手にならないとダメだと思う」。今シーズン、課したノルマは30本塁打以上。おごらず人と比べず、自分だけの道を突き進む。