北山 ブルペンで直球100球! 前日の〝不振〟を即払拭
自慢のストレートに磨き 変化球はカーブ5球のみ
原点回帰!直球100球ブルペン! 日本ハムの2年目右腕・北山亘基投手(23)が9日、沖縄・名護で行われている1軍春季キャンプで投球練習を行い、プロ入り後最多の105球を熱投した。カーブを5球投げた以外は、全て真っすぐ。自慢の武器にとことん向き合い、上々の手応えをつかんだ。
名護のブルペンに、心地よいミット音が何度も響き渡った。直球、直球、また直球。ゆったりとしたフォームから伸びのあるボールを連投し、ラスト105球目もうなるような剛速球で締めた。「京産大では2年生くらいまで、投球練習は真っすぐしか投げたらダメと監督に言われていた。その時を思い出して、原点にかえる気持ちになりました。自分の持ち味を全面に出して勝負するのは、クローザーで投げた時に特にそうだった。(直球中心のブルペンは)その時に近くて試合勘も思い出せたので、すごく良かったです」と充実感たっぷりに汗をぬぐった。
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中0日で名誉挽回 加藤投手コーチ「ちょっと安心しました」
首脳陣の不安を1日で吹き飛ばした。前日8日にブルペン入りした際は状態が上がらず、加藤投手コーチから冗談交じりに「心配で眠れなくなったわ」と言われるほどだったが、この日は一変。「教授」のニックネームを持つ理論派は「現時点の自分のレベルで(投球を)まとめることと、もっとスケールを大きくしていくことを両方平行してやることが大事。きのうの夜からきょうにかけては、現段階で持っているものでまとめて、技術に落とし込んでいくイメージで調整した。後は肩周りにアンバランスな感覚があったので、そこの筋肉の細かいところを整えた。今は体の使い方の細かいところをかなり重点的にやっているので、そこをもう一回大事に」。一晩で頭を整理し、きっちり修正してみせた。
本来の姿を取り戻し、加藤コーチも「きょうはそこそこ良いボールが投げられていたので、ちょっと安心しました。あいつにかける期待は高い。あいつが悪いと困っちゃう。本人も安心したと思う」とうなずいた。
日本一捕手の伏見と〝初バッテリー〟
新たな女房役にも大きな刺激を受けた。投球練習の序盤、オリックスからFAで新加入した伏見と初めて〝バッテリー〟を結成。「全部ど真ん中ストライク来い」と指示を受け「ちょっとやりたいことが多すぎて、そこがどっちつかずになっていたところがあったので、基礎のところからという意味合いで言ってくださった。僕もそれですごく基礎のところを思い出せたので、すごく良かった」と感謝した。日本一を経験した捕手のすごみを体感し「声かけ一つにしても、そのタイミングにしても、伝える時の雰囲気にしても、本当にピッチャーが乗っていけるような声かけで、僕自身すごく前向きな気持ちでずっと投げられたので、すごい方だなと思いました」と感銘を受けた。
2年目シーズンは「勝負の年」 さらなる高みへ「同じ事を繰り返していたらダメ」
「勝負の年」と位置づけるプロ2年目。「同じことを繰り返していたらこの世界はダメだと思う。きょうはすごく良い形で進んだので、きょうのブルペンをしっかり次に生かして、今後もやっていきたい」と意気込んだ。全ての経験を成長の糧とし、高みへと上り詰めてみせる。