札幌3年目の18歳DF西野 「高卒1年目とは違う。しっかり試合に出ることが大事」
■コンサドーレ熊本キャンプ(10日、大津町運動公園球技場)
熊本キャンプ3日目は午前練習を実施し、戦術練習や11対11などを行った。11日は午前11時から大津町運動公園球技場で、J2熊本と開幕前最後の練習試合を行う。
DF西野奨太(18)が勝負の2023年シーズンに挑む。21年10月に高校2年でトップチーム昇格を成し遂げた逸材が、この1年を飛躍の年とする。
21年柏戦でJリーグデビュー
2021年11月27日、札幌ドームで行われた柏戦の後半45分に途中出場しJリーグデビュー。17歳183日と札幌史上最年少のリーグ戦出場記録を打ち立てた。22年シーズンはカップ戦2試合の出場のみ、リーグ戦の出場機会はなかった。
今年5月で19歳になる。年齢は高卒ルーキーと同じだが、2年間プロの世界で戦ってきた経験から若さを言い訳にするつもりはない。「高校生の頃からプロのレベルを体感してきているので、高卒1年目とはやはり違う状態。プロの環境への慣れやチームに対しての慣れとかを2年間いろんなところで経験できた。今までやってきたことをどれだけできるか今年1年やりたいと思うので、しっかり試合に出ることが大事だと考えてます」と覚悟を持ってプロ3年目のシーズンを戦う。
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萎縮しないようにU-18の後輩のケアを心がけ
この日から、札幌U-18のFW出間思努(17)とMF菅谷脩人(16)がトップチームの練習に合流した。U-18で共に戦った後輩たちが早く環境になじんで、持っている実力をしっかり発揮できるよう先輩としてのフォローを欠かさない。「自分も1年生の頃にトップチームの練習参加を経験しましたが、やっぱり緊張します。テレビで見ていた人たちとプレーすることで、尊敬の気持ちから萎縮して自分のプレーが出せないことを経験してきたので、なるべくチームに入りやすいように話しかけたりすることが大事」と後輩のケアを心がける。
練習終わりの一発ギャグは恒例「(スベっても)快感」
西野を語る上で欠かせないのが〝一発ギャグ〟だ。練習終了時の円陣で指名を受けてギャグを披露するのは、もはやチームの恒例行事となっている。「ネタを自分の中で持っておいて、振られたときに対応できるようにしてあります」。多くのギャグをストックし、指名された際には瞬時に披露できるよう万全の態勢をとっているが、残念ながら大爆笑を得る場面はあまり多く見られない。渾身(こんしん)のギャグがスベってしまった際の心境は「もはや快感でもあります」。新たな境地に達したようだ。
「1試合でも多く絡んで、スタメンを取れるような選手になれるように。今年1年、本当に勝負の年だと思って、意識してやっていきたい。(リーグ戦出場の)最年少記録に恥じないような活躍をしなければいけないと思っているので、それをプレッシャーに感じず、誇りだと思って、これからやっていきたいです」と今季に懸ける思いを口にする。札幌生まれ、U-18出身。多くの人から期待を受ける背番号47が、プロの壁を乗り越えて定位置をつかみ取る。