サフィルヴァ歴史的1勝! ライバル・ヴォレアスに公式戦初勝利 過去最多の1951人の前で躍動
■Vリーグ男子2部 サフィルヴァ北海道3ー1ヴォレアス北海道(11日、札幌・北ガスアリーナ札幌46)
1セット取られるも3セット連取で逆転勝ち
やっと勝てた―。サフィルヴァが2-1とリードして迎えた第4セットは、デュースにもつれ込む大接戦となった。31―30から、最後はジェイレン・ペイローズ(28)が試合に終止符を打ち、クラブ史上初めて公式戦でヴォレアスに勝利。サフィルヴァの歴史に新たな1ページが刻まれた瞬間、会場のボルテージは最高潮に達した。
過去最多動員 郡「会場での一体感が僕たちを後押ししてくれた」
注目の北海道ダービー。1951人もの観客が集い、1月28日に記録した観客最多動員(1334人)を大きく上回った。郡浩也(27)が「会場での一体感が僕たちを後押ししてくれた」と話したように、首位ヴォレアスを打ち破る大きな力となった。札幌出身の阿部誠樹主将(24)も「これだけのお客さんの前でプレーできるのは小学生の頃からの夢だった」と感慨に浸った。コロナの影響で無観客開催もあったが、ヴォレアスと共に北海道のバレー熱を地道に盛り上げてきた成果が現れた。
2週間前はまさかのホーム連敗を喫し、精神的な落ち込みも大きかった。しかし、チームで話し合いの場を設け、郡は「敵は自分たち。自分たちのできることをやろう」と皆が同じ方向を向き直した。上杉徹監督(42)は「お互いを信じ合うというのが崩れかけていた。先週のデルフィーノさんに苦しみながらも勝てたところが、少しずつ自信を構築していくものとなった」と、4日の白星が一番の良薬となった。
内定選手、渡辺龍也も勝利に貢献
若い力の躍動もあった。12月から内定選手として加わった渡辺龍也(22、東京学芸大)が強烈なサービスエースを決めるなど、勝利に貢献。「(苦手意識も)特になく、目の前の相手をどう攻略していくかだけを考えてました」と頼もしかった。郡は「ヴォレアスに勝ったことで若い選手たちの自信になると思うので、もう一段階チームが成長するんじゃないかな」とさらなる高みを目指していく。
歴史的1勝で2位に浮上したが、負けられない戦いは続く。「27分の1でしかない。明日も勝利を目指します」と上杉監督。悲願のV1昇格へ、連勝街道をひた走る。