《元赤黒戦士の現在地・中山元気コーチ》地元の山口に戻り13年目「いつかはJ1で対戦したい」 レノファ山口編
07年J2優勝の立役者の一人
選手、指導者として山口に携わって13年目のシーズンを迎える中山元気コーチ(41)。札幌には2005~09年の5年間FWとして在籍し、豊富な運動量を生かした前線での献身的な守備と、ここぞの場面でのゴールでチームに貢献。07年のJ2優勝の立役者の一人だ。札幌退団後は湘南を経て11年に当時地域リーグで戦っていた山口に加入。12年に現役を引退すると翌13年には監督として山口を率いた。その後山口U-18の監督を務め、19年にトップチームコーチに就任した。(以下、敬称略)
山口での13年間について「僕自身山口県出身なので、帰ってきたときに地域リーグだったチームが、こうしてJ2で戦えていることをすごくうれしく思います。コンサドーレで選手をやっているときに、あれだけ近くで子供たちが見たりとかイベントが行われたりとか。プロチームが地域にあるのがすばらしいことだと感じていたので、今こうして山口でプロチームが戦っているのは、すごくいいことだなと思います」と感慨にふける。
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今でも07年ラスト2戦の記憶が脳裏に
札幌時代の思い出について「やはり(07年の)J1に昇格したときですかね。三浦(俊也)さんが監督で、最終戦の前に京都とやったとき(11月18日J2第50節)、2-2だったと思うんですけど、そのときにドームに32,000人くらい入ったのがすごく印象的でした。水戸との最終戦(12月1日J2第52節)も28,000人くらい入った中で逆転勝ちして。そういう中でプレーできたことはすごくうれしかったし、一番思い出に残っています」。余談ではあるが、中山が口にした観客数は、実際の公式入場者数(京都戦32599人、水戸戦28090人)とほぼ一致していた。大観衆の前でプレーした記憶が今も強く脳裏に焼き付いている証拠だろう。
名塚善寛監督(53)体制となって3年目のシーズンがまもなく始まる。「監督が山口をどのようにしていきたいっていうものに対して、自分ができるサポートをしていければと思っています。監督とコーチとしては3年目ですし、割とスムーズにできるかなと思います」。地元のチーム・山口を知り尽くした男が、現役時代同様、献身的な姿勢でチームを支えていく。
【札幌サポーターへのメッセージ】
自分がいたチームなので、いつも気にかけているし、コンサドーレがJ1ですごくいいサッカーをしながら、すばらしい成績を収めているのは、自分にとっても「負けないぞ」という気持ちにさせてくれます。今こうして山口で戦っているので、いつかJ1に上がって対戦することを本当に楽しみにしているし、そうなるように努力していきたいなと思っています。
■プロフィール 中山 元気(なかやま・げんき) 1981年9月15日生まれ、山口県出身。2000年に広島へ入団し、05年に札幌へ移籍。豊富な運動量を生かした献身的なプレースタイルを特長とし、06年の天皇杯ベスト4や07年のJ2優勝、J1昇格に大きく貢献した。09年限りで札幌を退団し、湘南を経て、11年に当時地域リーグに所属していた山口に加入。12年シーズンをもって現役を引退すると13年は監督して山口を率いた。指導者ライセンスの関係で1年限りで監督を退任した後、14年からは山口U-18の監督となり、19年からトップチームコーチを務めている。現役時代のポジションはFW。Jリーグ通算191試合出場19得点。