新庄監督「うれしい悩み」 二遊間、外野の競争激化に
■練習試合 キューバ2ー11日本ハム(17日、沖縄・タピックスタジアム名護)
キューバとの練習試合に大勝 レギュラーを争うメンバーが揃ってアピール
日本ハムの新庄剛志監督(51)がうれしい悲鳴を上げた。17日に名護でキューバ代表との練習試合が行われ、11―2で大勝。特に二遊間と外野は起用した選手が次々とバットでアピールし「ここという時に、一本出してくれて。野手は2月1日からきょうまで、競争している。レギュラーを奪うんだという毎日がずーっと続いている。素晴らしいです」と目を細めた。
スタメン争いが混沌(こんとん)としてきた。内外野とも水面下で、抗争が勃発している。二遊間は上川畑大悟(26)が一歩リードしているが、石井一成(28)が3安打4打点と大暴れ。ドラフト5位ルーキーの奈良間大己(22)は16日の2軍練習試合の初本塁打&3安打に続き、この日も途中出場で右中間への適時三塁打を放った。右手人さし指を骨折しているドラフト3位ルーキーの加藤豪将(28)も指名打者でコンスタントに安打を重ねている。
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
ダメ押し2ランの浅間を絶賛 新庄監督「使ってみたいという気持ちにさせてくれた」
外野は昨季首位打者の松本剛(29)を除き、不透明だ。長打力のある今川優馬(26)、万波中正(22)や俊足堅守の五十幡亮汰(24)、二刀流ルーキーの矢沢宏太(22)らがしのぎを削る。さらに、キューバ戦は浅間大基(26)が右翼席へ豪快弾。この一発に触れた指揮官は「(12日の楽天戦で)代打で出てすぐ打ったことで、見てみたい、使ってみたいという気持ちにさせてくれた。一瞬のチャンスをモノにしていく選手がレギュラーを取る。レギュラー候補はたくさんいます」と訴えた。
今後はより繊細で精度の高いプレーが求められそうだ。新庄監督は外野のカバーリングや中継プレーのわずかなほころびにも言及。「打つだけじゃないから、レギュラーは。守りが良ければ打てなくても使うというところも、オレの頭の中にはある。バランスの良い選手がレギュラーを取れる」と指摘した。
チーム力向上を実感 〝トライアウト〟を経て選手が成長
野手の奮起は、想像を超えていた。「きのう(16日)も国頭を見に行ったけど、打つわ打つわ。しっかりした形でね。誰を使っていいのか、うれしい悩み」と満足げに言葉をつないだ。1年前にまいた種は決して無駄ではない。確実に芽が出始めている。