大注目の中で３５球　ダル「自分の世界をつくって集中するようにしていました」

　ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）に出場する日本代表の強化合宿が１８日、宮崎県総合運動公園で行われ、米大リーグから唯一参加しているパドレスのダルビッシュ有投手（３６）がブルペン入り。タブレットで球の回転軸を確認しながら、３５球を投げた。

　捕手後方のネット裏から佐々木朗（ロッテ）ら投手陣が食い入るように見つめる中、甲斐（ソフトバンク）を相手に黙々とボールを投げ込んだ。「一つのメンタル的なトレーニングだと思って。自分の世界をつくって集中するようにしていました。でも、うれしかったです」。途中からはブルペン捕手として帯同している鶴岡慎也氏（４１）を打席に立たせ「次はたぶんライブＢＰという形。まだ打者相手に投げていないので、一応イメージというか、そのために投げました」と意図を明かした。

データも物語る異次元レベル　厚沢コーチ「とんでもないピッチャー」

　日本ハム時代から接点がある厚沢ブルペン担当コーチも、メジャー右腕のピッチングにほれぼれしていた。「ダルビッシュ先生？　みんな見ていたね、少年のような顔をして。教科書みたいな人が目の前で見られるとしたら、見たいでしょうね」とニンマリ。トラックマンの数値を目の当たりにし「とんでもないピッチャー。投げている球種が全部（データとして）載るんですけど、２人が投げている（ような）数値がある」と絶賛していた。