敵地での開幕戦は価値あるドロー!無失点で勝ち点1発進 MF宮澤主将「一人一人がベストを尽くした」
■J1第1節 札幌0-0広島(18日、エディオンスタジアム広島)
悪天候、ハイプレスにも負けずゴール守り切った
粘って、粘って、守り切った。雨が降りしきり、気温も10度を下回るような悪条件下だったが、集中力が途切れることはなかった。13本のシュートを浴びたものの、GK菅野孝憲(38)を中心にゴールは割らせず、無失点で価値ある勝ち点1をもぎ取った。
序盤から昨季3位の広島にペースを握られた。ハイプレスの網に引っかかり、特に前半は相手ボールを奪っても、前線とは距離感があり、1トップと2シャドーは孤立。押し込まれる一方で、自陣で何度もセットプレーのチャンスを与えてしまった。それでも最後まで体を張って戦い抜いたからこそ、敵地での開幕戦でポイントを挙げることができた。
11日の練習試合では計6失点 意見交換深め修正
開幕戦独特の雰囲気や、相手の出方を見る狙いもあり、中央から相手の背後へボールを入れることを意識したが、前線で収まらなかったことでリズムは単調となった。ボランチで先発したMF宮澤裕樹主将(33)は「大味なプレーになってしまった」と反省。その一方で無失点で試合を終えられたことには「チームとして思い描くようなサッカーはできなかったけど、一人一人がベストを尽くした」と、皆の戦う姿勢には納得の表情を見せていた。
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11日に行われたJ2熊本との練習試合(45分×4)では計6失点と守備は崩壊した。開幕まで残された時間で修正を図るために、全体ミーティングを行っただけでなく、練習中から選手同士が意見交換する場面が見受けられた。そして、チャレンジ&カバーの意識を徹底。3バックの中央を務めたDF岡村大八(26)は「1人がチャレンジしたら周りがしっかりカバーするところ。1対1の部分で負けないようにするところはディフェンスラインで話し合った」と、この日の堅守につなげた。
岡村が初J1開幕スタメン「完璧を求めたい、もっと高いレベルを」
岡村は自身初のJ1開幕スタメンだったが、落ち着いたプレーでクリーンシートに貢献。しかし「完璧を求めたいので、もっともっとやれると思う。今回もビルドアップの部分で何本かミスがあった。ディフェンスで一定のパフォーマンスを出せるのは当然だと思っている。もっと高いレベルを目指していければ」と満足することはない。パス精度を上げ、後方から組み立てられるようになると、自ずと攻撃のバリエーションも増える。
次節はホーム開幕となる25日の神戸戦。「自分たちも攻撃的なサッカーを出していきたい。待っててくださる皆さんがいるので、期待に応えるために結果を出したい」と宮澤主将。この勝ち点1を大きなものにするためにも、本拠地開幕戦では、ど派手な勝利を届ける。
◆後半43分に途中出場し、J1デビューしたDF馬場 「サポーターの前で出場をすることができて時間は関係なく率直にうれしかったし、ここからが始まり。J2とは、スタジアムの規模とか、人の数とか、サッカーのことはちょっとの時間だったので分からなかったけれど、雰囲気とかは違うなという感じはあった」
◆後半45分に右ポストに当てるシュートを放ったFW菅 「あそこで振り抜いたら、ふかしてしまうんじゃないかというのもちょっと頭にあった。ピッチも濡れていたので、選択肢としては良かったけど、結果的に入ってない。そこで決められたら、もう一段、上の選手になれるかと思う。(次節に向けて)やはり攻めのパターンのところ。ミシャさんのサッカーは超攻撃的で、攻めて攻めて攻めて、というところは必要になってくる。一人一人が攻めのところで1週間で噛み合わせて、ホーム開幕戦で良いサッカーができれば」
◆1トップで先発したFW金健熙 「前半から出れば、チームを引っ張っていかないといけない。そういうところでは攻撃をもうちょっと引っ張っていければ良かった。今日の試合では負けなかったことが大きかった」
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