宮西 手術明け196日ぶり登板 1回2K無失点 復活ののろし
■練習試合 中日4ー4日本ハム(18日、沖縄・タピックスタジアム名護)
リリーフコールに ファンの拍手に 「ウルっとくるよね。うれしかった」
復活の一歩だ。日本ハムの宮西尚生投手(37)が18日、キャンプ地の沖縄・タピックスタジアム名護で196日ぶりの実戦登板を果たした。中日との練習試合の四回に2番手で救援し、1回を1安打無失点。感想を問われると、開口一番に「楽しかったです」と投げられる喜びをかみしめた。
昨年9月に左肘のクリーニング手術を受けた。試合のマウンドに上がるのは8月以来。リリーフで名前がコールされると、球場はひときわ大きな拍手に包まれた。平静を装って投球練習を開始したが、内心は「ちょっとね、ウルっとくるよね。うれしかった」と感謝の気持ちがあふれ出た。
先頭に二塁打も後続をピシャリ 新庄監督も高評価「久々という感じしなかった」
打撃投手の予定が雨で中止となり、ぶっつけ本番で実戦を迎えた。初球、144キロを計測し、本来の球威、キレが戻っていると確信。「肘の不安はなかった。ただ、久しぶりすぎて力みました」と苦笑した。
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先頭の細川に甘く入った直球を右中間に運ばれ、無死二塁となったが、アキーノ、鵜飼を武器のスライダーで連続三振。福永は直球で詰まらせ、遊ゴロに打ち取った。新庄監督は「(フォームが)バッターからも見づらくなってるし、久々に投げたマウンドという感じはしなかった。良いスライダーも投げていた」と高く評価した。
チーム最年長〝ベテラン特権〟を拒否 若手と共に2軍キャンプでトレーニング
今キャンプはスタートから2軍で過ごしている。ベテランになると、ある程度は免除されるメニューもあるが、宮西は特別扱いを拒否。「若手と同じ本数で全部やっている。まだまだ動けるな、という感じですよ」と胸を張った。
昨季限りで金子が引退し、今季からチーム最年長となった。限りある野球人生のターニングポイントに差し掛かっていると、自覚している。「僕はルーキーの時からそうですけど、1年1年が勝負だと思っていますし、去年、おととしと成績が出ていない中で、覚悟を持ったシーズンにしたい。もうひと暴れしてやろうかなという思いもあります。悔いなく、野球をやらせてくれた両親に感謝しながら、思い切ってやりたい」
808試合登板を誇る鉄腕リリーバー 新球場元年に再出発
入団1年目の2008年から休むことなく、ブルペンを支え、登板試合数を「808」まで積み上げた。まだストーリーは終わらない。頼れる背番号25は、リリーフ一筋のプライドを原動力にして、腕を振り続ける。