加藤貴「モイネロカーブ」を〝盗み聞き〟で習得!?
キューバ代表として練習試合のため名護に訪問 上沢が話しかける際にそっと近寄り…
新球「モイネロカーブ」習得だ! 開幕投手を務める日本ハムの加藤貴之投手(30)が、ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(27)からカーブの投げ方を〝伝授〟された。WBCのキューバ代表に選出されている豪腕が2月17日、同代表と日本ハムの練習試合のために春季キャンプ地の沖縄・名護を訪れた。「人見知り」という加藤貴はチームメートの上沢が話しかける際にそっと近寄り、一緒に握り方などを教えてもらった。
「日本語でほとんど話をして、本当に丁寧に教えてくれた」と感謝
きっかけは〝盗み聞き〟だったのか-。17日の試合前、サブグラウンドで上沢がモイネロと話している場面を目にした加藤貴は、その場に加わったと主張する。「上沢があいさつしていたので、自分もあいさつというか、(WBC)頑張ってっていう話をした。カーブ(の投げ方)を聞いていたので、良いピッチャーのは聞いておきたいですし、モイネロ選手は日本語がうまくて、日本語でほとんど話をして、本当に丁寧に教えてくれた」と感謝した。
しかし、一緒にいた上沢は「僕が話しかけただけで、あの人いなかったと思う。後ろにいたのかな。あの人、盗み聞きしていただけです。僕が聞きました」と暴露した。それでも後輩にお膳立てしてもらったチャンスを生かし、4年連続防御率1点台を誇るスーパーリリーバーの「カーブの極意」を持ち帰った。
「新しいものを取り入れるのも大事。自分の可能性に懸けて練習してみたい」
今までも、制球された100キロ台の緩いカーブは加藤貴の武器の一つだった。ボールの縫い目に全く指をかけずに投げ、山なりの軌道を描いて打者のタイミングを狂わせる。一方、「モイネロカーブ」は「ちょっと中指の方を縫い目にかける」と軌道が変わる。これまでは、他の投手から投げ方を聞いて実践することはほとんどなかった。それでも「自分がしてこなかったことですけど、新しいものを取り入れるのも大事だと思う。そういうのも自分でもできるのかなって、自分の可能性に懸けて練習してみたい」と新境地開拓に意欲的だ。