■コンサドーレ熊本キャンプ（２２日、大津町運動公園競技場）

　攻守一体を表現する―。ホーム開幕の２５日神戸戦（札幌ドーム）を控える札幌は、ゲーム形式の練習などで調整した。１８日の広島戦（エディオンスタジアム広島）で無得点に終わった攻撃の改善には、後方からのパス供給が鍵を握る。ＤＦ岡村大八（２６）も「ビルドアップでの技術が必要になる」と気合を入れた。

広島戦の前半シュートは青木の１本のみ

　開幕戦では押し込まれる展開が目立ち、効果的な攻撃はごくわずかだった。特に前半はシュートが、ＭＦ青木亮太（２６）の強引に打ったミドルシュートのみに終わるなど、ボールを奪っても前線との距離が遠く、簡単にハイプレスの餌食となった。「（前線との距離を）僕たちがボールを運んで近くすることもできるので、もっと前半から僕たちがシャドーとかを助けられたら」

　ホームで勝ち点３を獲得するためには、より攻撃的なサッカーを披露する必要がある。岡村は「相手が前から（プレスを）はめてきたときに、自分のところからしっかり剥がせたり、一つ飛ばして、空いているスペースにボールを出したりする必要がある」と、ビルドアップの精度向上が得点へのポイントとなりそうだ。

ＪＦＡ審判委員会がノーゴール判定の誤審認める

　第１節はＧＫ菅野孝憲（３８）がビッグセーブを連発し、敵地で何とか勝ち点１をもぎ取った。しかし２２日、日本サッカー協会（ＪＦＡ）審判委員会はＶＡＲによる広島のノーゴール判定を誤審と認めた。結果に変更はないが、岡村も守備面での物足りなさを口にした。「ディフェンスとしてはまだまだだったと思いますし、もっと未然に防げた場面もあった」と振り返った。

　昨季は２６試合に出場し、３バック中央の定位置をつかんだことで、今季は自信に満ちあふれている。「試合に出て得られる自信はありますし、去年に比べて『やれて当たり前』っていうのは去年より増している」。自身が中心となって、攻撃的なミシャサッカーを支える堅守を構築していく。

「自分たちがボールを運んでつなぐことができれば」

　「ゼロだったら試合に負けることもないですし、そこのところは最低限こだわっていきたい」。まずは失点しないことが最優先事項。その上で「自分たちがしっかりボールを運んでつなぐことができれば、うちの攻撃陣は点を取ってくれると思うので、そういう起点になれれば」と意気込む。岡村が攻守両面で輝けば、勝ち点３は手中に収められるはずだ。