主人公の宿敵のような、おとなしくても相手を圧倒できる投手像が理想

　豪腕「眉村健」目指す！ 日本ハムの北山亘基投手（２３）が２２日、人気野球漫画「メジャー」を愛読していたことを明かし、主人公・茂野吾郎の宿敵・眉村健の姿に理想の投手像を重ねた。

　「眉村が一番好きです。クラシックを聞いて、かっこいいですよね。おとなしくても相手を圧倒できるような。圧を自分から出すよりかは、自然体で（打者が）感じ取ってくれるような、覇気だったり、ボールの勢いだったり。そういうピッチングができたらいい」

眉村が試合前にトイレにこもって聞く「新世界から」は登場曲にするつもりだった

　もともと、漫画の中で眉村がトイレにこもって試合前に聞くドヴォルザークの交響曲第９番「新世界から」第４楽章を、自身の登場曲にするつもりだったという。「今は松浦の登場曲がドヴォルザークじゃないですか。あれ僕が言ったんです。眉村を知っていたので、僕がやろうとしていた。ちょっと面白いかなって。ドヴォルザークいいなって。でも僕がやっぱいいやって思ったところに、松浦がいいじゃないですかって言ってきて、全然やっていいよって」。松浦の登板時には笑いが起こり「面白かったです。（自分は）やらなくてよかった」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

主人公の持ち球「ジャイロフォーク」の完全習得にも励む

　この日は沖縄・名護で行われている春季キャンプでブルペン入りし、茂野吾郎の持ち球「ジャイロフォーク」の完全習得に励んだ。「ちょっとジャイロ回転で落ちる。ソフトバンクの藤井投手とか、千賀さんに近い。お化けフォークちっくな感じ。落差の大きな空振りの取れるフォークになる。対外試合でも九回を投げさせていただく中で、ショートイニングだったら三振や空振りを取らないと厳しくなる。そのためにもフォークを練習してる」と、守護神起用も想定してイメージを膨らませた。

　「ジャイロフォーク」は昨季から実戦で使っていたが、「安定感がなくて、気まぐれみたいな感じだった」と思い通り落ちる確率が低かった。昨秋には鎌ケ谷で改良を試み「ラプソードとハイスピードカメラを使って、実際に投げた感覚と映像でどうなってるのか、実際のボールと感覚が一致できたので、それはすごくよかった」と進化を実感。「あとはそれをどれだけ精度良く投げられるか。今年は年間を通して疲れても、落としたいところに落とすボールに仕上げていきたい」と、さらなる高みを目指している。

　２３日ロッテ戦に登板予定。眉村のような圧倒的な存在感で、首脳陣を安心させてみせる。