侍ジャパン伊藤 リリーフで1回2Kパーフェクト ストライク率100%
■侍ジャパン壮行試合 ソフトバンク4ー8日本(25日、宮崎・ひなたサンマリンスタジアム宮崎)
五回頭から3番手で登板 強力ソフトバンク打線を手玉
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表の日本ハム・伊藤大海投手(25)が25日、壮行試合・ソフトバンク戦(宮崎)に五回から3番手で登板。キレッキレのボールを投げ、1イニングをわずか8球で3者凡退に抑えた。
水を得た魚のように伊藤がマウンドで躍動した。強化合宿初日に愛用しているロジンバッグを使用できることが判明。2021年の東京五輪で〝追いロジン〟が代名詞となった右腕は、モクモクと白い粉を舞わせ「安心感が強いです。きょうくらいだと〝適(量)ロジン〟じゃないですかね」とニヤリと笑った。
遊び球なしのすべてストライク 降板後はブルペンに直行
「思ったよりも良かった」という直球の最速は150キロを計測。先頭のホーキンスを2球で投ゴロに仕留め、続く栗原、今宮は2者連続で見逃し三振に斬った。ストライク率100%と打者を圧倒。「遊び球もいらないかなという感じで、ストライクゾーンを目がけて投げました」と満足げに振り返った。
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降板後はブルペンへ直行。「スプリットを試したかったんですけど、投げる場面がなかった」と3球を投げた。打者の手元で落ちる変化球は課題の一つ。「ずっと左バッターに苦しんでいるので、1つ何か武器を身につけたい。いろんな選手の話を聞きながら、いろいろ改良してやっています」と言う。
日の丸を背負うチームメートから吸収 憧れのダルからも助言
侍ジャパンのチームメートには、伊藤が理想とするスプリットを投げる山本(オリックス)もいる。「落ちる系のスペシャリストが多い。みんな異次元なので、すごすぎて参考にできない」と苦笑いするが、「共通しているのは、腕の振りが全く変わらないこと。最悪、落ちなくてもいいやという気持ちでコースだけ狙って投げるのをすごく意識しています」。
前日24日は登板に備えて、休日を返上して練習。オフに自主トレをともにしたダルビッシュ有投手(パドレス)から、サプリメントやコンディショニングについて助言をもらった。「ダルさんの知識に追いつけるよう、難しい言葉が出てくるので一発で解釈できるように」と日々勉強中。「この期間だけで、頭がパンパンになりそうです」とうれしそうに笑った。
成長著しい道産子右腕 〝ジョーカー〟を担い世界一奪還へ
世界一奪還を目指すWBC本番では、大事な場面で救援するジョーカー役を期待されている。一流の選手たちが集う侍ジャパンで、伊藤はぐんぐん成長している。