■コンサドーレ熊本キャンプ（２日、大津町運動公園球技場）

　コンサドーレは２日、午前練習を行い、ボール回しや５対５のパス練習などを実施、４日の新潟戦（デンカＳ）に向けて調整した。

前節３年半ぶりの大声援

　前節の神戸戦で、ＧＫ菅野孝憲（３８）の負傷により急きょスタメン出場したＧＫ具聖潤（２８）。約３年半ぶりに味わったホームのサポーターの大声援を胸にとどめ、新潟攻撃陣からゴールを守り抜き、今度こそ札幌復帰後初勝利をつかみ取る。

　前節、２０１９年１２月７日川崎戦以来約３年半ぶりに札幌ドームのピッチへ足を踏み入れた具聖潤。試合前の練習で札幌サポーターの前に姿を現した際には、帰還を待ちわびていた大観衆から、拍手と声援、自身のチャントを歌う歌声が送られた。かねてより札幌愛を公言する具聖潤は、その光景を見た瞬間「死ぬまで忘れられない感情」を覚えたという。

菅野に代わり出場したが３失点

　サポーターからの熱い思いを受けて戦った神戸戦だったが、結果は３失点を喫しての敗戦。札幌での再デビュー戦はほろ苦いものとなった。「あまり良くなかった。３失点したのが悔しい。つなぎの部分での大きいミスはなかったけど、ＧＫは（シュートを）止めるのが仕事なので。ミシャさんのサッカーは、守備を固く、強くしてやっていかないとなかなか勝てない」と反省を口にする。

かつての同僚・ゴメスと対戦

　広島との開幕戦で再三の好セーブを見せた菅野は、次節での復帰が微妙な状況。新潟戦では具聖潤のリベンジに期待がかかる。相手チームには元チームメートで、公私ともに仲が良かったＭＦ堀米悠斗（２８）がいるが、その堀米との対戦については「特別な感情はない。一つの試合だと思っています」ときっぱり。「ホーム開幕戦は、自分的にも結果的にもあまり良くなかった。絶対に勝たなければいけない試合なので、何とか勝つ。それだけです」と、チームの勝利だけを目指して、敵地での一戦に臨む。

　開幕２試合で１分１敗と苦しい状況に置かれている札幌だが、かつてチームの苦境をスーパーセーブで幾度となく救ってきたのが具聖潤だ。自身のため、そして愛する札幌の勝利のため。具聖潤が札幌ゴールに鍵をかけて、チームを今季初勝利へ導く。