千葉学芸高の有薗を2位指名 高校通算70発右の長距離砲
三塁手の先輩・野村に弟子入り志願
長打力不足に悩むチームに、将来の大砲候補が加わった。高校通算70本塁打を誇る有薗は日本ハムからドラフト2位指名を受け、「びっくりです。実感ないです」と驚きの表情。同席した母・梨奈さんと握手を交わすと「これから新たなスタートラインに立てるのでしっかり準備していきたい」とようやく笑みがこぼれた。
甲子園出場はないものの、185センチ、97キロの恵まれた体格から強い打球を放つ右の長距離砲。広角に打てる長打力に加え、肩の強さも自慢だ。目標にする選手は、同じ三塁手で高卒3年目の野村。「主軸として活躍している。プロでどうやったら対応できるか、体の使い方だったり聞いてみたい」と早速、弟子入りを志願した。
家族に恩返しできた。指名を伝えたい人を問われると「お父さんです」と即答。幼少期に素振りを見てくれた父・順一さんは、2年前から中国に単身赴任中。今月末に帰国する予定で、大の日本ハムファンでもある兄・柊哉さんらとともに家族みんなでお祝いをする。
2000年に東金女子高から共学化して名称変更された千葉学芸にとって、初のプロ野球選手の誕生。1軍本拠地の北海道は、幼少期に家族旅行で訪れたことがあるという。「食べ物がおいしいという印象。みそラーメンとか海鮮系が食べたいです」とあどけない笑みを浮かべた。生まれ育った千葉を離れ、北の大地で有薗の名をとどろかす。(中田愛沙美)
■プロフィール
有薗 直輝 (ありぞの・なおき) 2003年5月21日、千葉県出身。右投げ右打ち。内野手。恵まれた体格を生かした長打力が魅力の世代屈指のスラッガー。千葉学芸高では1年から主軸を担い、甲子園出場経験こそないが、高校通算70本塁打を誇る。身体能力が高く、肩の強さもウリ。軽快な内野守備には定評がある。右の長距離砲として期待がかかる。185センチ、97キロ。