ファイターズ
2023/03/04 22:50

加藤豪 特別な思いがあるミスチルの「Tomorrow never knows」を登場曲に存在感

五回2死、加藤豪(右)が右前打を放ち塁上でポーズを見せる(撮影・桜田史宏)

■オープン戦 楽天6-9日本ハム(3月4日、札幌ドーム)

初めて北海道のファンの前でプレー 異国の地で特別な曲を選択

 日本ハムの加藤豪将内野手(28)が4日、札幌ドームで行われた楽天とのオープン戦に「7番・二塁」で先発出場。初めて北海道のファンの前でプレーを披露した。守備では失点に繋がる送球ミスを犯しながらも、打撃は1安打を放つなど躍動。フィールド上で存在感を示した。

 思い出の曲に背中を押されて打席へ向かった。異国の地で迎える初めてのシーズン。注目の登場曲にはMr.Childrenの「Tomorrow never knows」を選んだ。アメリカ育ちのため日本の音楽に馴染みは薄いが、この一曲には特別な記憶が伴っている。

8歳の頃、涙を流しながら練習場へ向かう車中で運転する父親が聞いていた

 当時8歳だった加藤豪は、サンディエゴのリトルリーグのオールスターチームに選出された。「競争率が高い野球チームに入っちゃった。コーチもすごく厳しかった。まだ英語があまり分からなくて、練習に行くだけでプレッシャーを感じて泣いていた」と、少年時代を懐古する。涙を流しながら練習場へ向かう車中で、運転する父親が聞いていたのが、同曲だった。

 「これを聞くと、あの頃がなかったら今はないなって考える。あんなに嫌だったけど毎日練習に行った自分に感謝ですね。8歳であんなに苦労していなかったら20年後、札幌ドームに立つことはできなかった。(歌詞の)『果てしない闇の向こうに』。すごく良い言葉で勇気をもらっています」。曲名の和訳は、明日は明日の風が吹く。幼少期の苦悩の先には、エキサイティングな未来が待っていた。

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