札幌加入2年目のMF田中宏「覚悟を持ってやりたい」 8日ルヴァン杯鳥栖戦
■コンサドーレ熊本キャンプ(6日、大津町運動公園球技場)
5日をオフに充てた札幌は、この日から練習を再開。4日の新潟戦の先発メンバーはリカバリーメニューを、それ以外の選手は攻撃練習や5対5のミニゲームなどを行い、8日のルヴァン杯鳥栖戦(駅スタ)に向けて調整した。
今季はリーグ戦3試合ベンチ外
今年プロ2年目を迎えたMF田中宏武(23)。ここまでのリーグ戦3試合はベンチ外が続いているが、ルヴァン杯で存在感をアピールし、飛躍のきっかけをつかむ。
1月11日に沖縄の地で始まった札幌の長期キャンプは、いよいよ佳境を迎えている。ここまでの約2カ月間について田中宏は「沖縄から、コンディションは大分上がっています。個人の部分では、去年に比べたらレベルは上がっているかなと思うので、それを試合で見せられるかどうか」と手応えを口にする。
特別指定だった2021年はルヴァン杯3試合に出場
立正大4年時には特別指定選手としてルヴァン杯3試合に出場。スピードを生かしたドリブルでチャンスメークするWBとして期待されたプロ1年目だったが、出番は主にカップ戦で、リーグ戦は5月25日の柏戦(札幌ドーム)での途中出場1試合のみにとどまった。昨季を振り返り「僕の場合は、短所を補えるくらいの長所で勝負する感じだったんですが、プロの舞台となると、長所の部分を持っているのは当たり前で、その中でチームのことができるかを求められる」と感じたそう。
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
その経験を踏まえた2年目。「もちろん長所を出すことはそうですけれど、チームが求めている走る、戦う、規律を守るということを去年より意識してやっているところです」。よりチームのために戦える選手を目指し、日々鍛錬を続ける。
「リーグ戦に絡むためにいいパフォーマンスを」
8日のルヴァン杯鳥栖戦は、前節の新潟戦から中3日。その3日後にはリーグ戦の横浜M戦(札幌ドーム)も控えているため、出場メンバーの大幅な入れ替えも考えられる。今季まだ出番がない田中宏にとって公式戦初出場のチャンスだ。「練習でのアピールと試合でのアピールはまた違ってくると思うので、リーグ戦に絡むために試合でいいパフォーマンスが出せれば。チームもまだ勝てていないので、鳥栖戦で自分が必要だなという活躍ができればなと思っています」と、自身の存在をアピールするためサイドを駆け上がってチャンスを演出する。
「帰ったら1人暮らしが始まる」プライベートでも成長を
意外な一面が大先輩によって暴露された。昨年12月、DF西大伍(35)が自身のユーチューブチャンネルでしまふく寮を訪問し、寮生の部屋をチェックする動画を公開。その中で服や物が床に散乱している田中宏の部屋が映し出された。「ファンの方から『(部屋を)キレイにしてください』とメッセージをもらったり、年末地元に帰った際に、結構見てる友達も多くて『お前ちゃんとしろ』と言われました」と苦笑いを浮かべながら反響の大きさを口にした。大卒加入のため、寮は1年で退寮となり、札幌に戻ってからは新居での新生活がスタートする。「帰ったら1人暮らしが始まるので、さすがにそこ(掃除)はやらないとと思っています」。ピッチの上だけではなく、プライベートでも成長を成し遂げたいところだ。
「去年はルーキーでまだ慣れていないところもありましたけど、2年目の今年は言い訳にならないので。自分の力がどれだけあるのかが本当に見られると思うので、覚悟を持ってやりたい」と今季に懸ける意気込みを力強く語る。昨季は1歳年下のDF中村桐耶(22)がルヴァン杯で活躍し、リーグ戦の出場機会増につなげた。今年は田中宏が同じ舞台でブレイクのきっかけをつかみ取り、チームに欠かせない存在へと成長する。