213センチ・現役豪州代表のフローリングがレバンガを救う 8日茨城戦で日本デビュー
2月上旬まで豪州リーグでプレー、リバウンドが強み
B1レバンガ北海道に新加入した、213センチのオーストラリア代表PF/Cサムソン・フローリング(23)が、8日の茨城戦で日本デビューする。2月上旬までオーストラリアリーグのイラワラ・ホークスでプレー。リバウンドが強みで、1試合平均でリーグ最下位の汚名返上に貢献し、東地区最下位脱出へ上位を追走する。
B1では広島のCカイ・ソットに次ぐ2番目の長身選手。2月20日にチーム合流。同23日に札幌で行われた公開練習でブースターにはお披露目した。6日に札幌市内で行われた記者会見では「まずは100パーセント、自分の出せる能力を出し尽くすというところを見て頂きたい」。ニックネームは「サム」で背番号は13。数字的な目標は設定せず「勝つことだけ」と、1カ月弱の中断期間を挟み、今季2度目の2連勝で2桁勝利に貢献する。
父、母、姉2人、兄もプロ経験者
〝サラブレッド〟だ。父・シェインさん、母、姉2人と兄の家族全員プロ経験者。フローリングはプロ2年目の20-21シーズンに、豪州リーグで一番成長した選手に贈られる賞を受賞。「ハードワークすること、簡単に行くことは何もないことを両親から学んでいます。そういった家庭環境があったので、今ここにいられる。そういう環境でなかったら、多分、今ここにいない」。遠い異国の地で活躍し、家族への恩返しを誓う。
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シーズン途中、異例の緊急補強だ。2021-22シーズンにリバウンドでチーム2位の1試合平均6.9をマークしたPFデモン・ブルックス(30)が開幕前に右膝を負傷。代役としてPFアレックス・マーフィー(29)と2月中旬まで契約したが、ブルックスの復帰が予想以上に長引くことが判明し、2月上旬に補強に動いた。清永貴彦GM(48)は「彼の長所、強みでもあると思うんですけど、今チームの課題はディフェンス、リバウンド。現実的に失点も多いので、そこでチームに貢献してくれるという期待もあります」。複数の候補者の中から、若きオーストラリア代表に白羽の矢を立てた。
モータムから情報入手済み
Bリーグやレバンガの情報は、元オーストラリア代表のPFブロック・モータム(32)から仕入れた。モータムが18歳の時に所属したチームのコーチが、フローリングの父・シェインさん。モータムのことは幼い頃から知っていたそう。今回のオファーも「モータム選手から、日本のことはいろいろ良いことを聞いてました。イエスだっていう答えを出すのに、そんなに時間は必要なかった」とスムーズに運んだ。
モータムもフローリングの加入を歓迎。これまでのセンター(C)から、本来のポジションであるパワーフォワード(PF)に戻ることで「いまよりナチュラルに動けて、よりチームに貢献できる」。北の大地で200センチ超えの〝オージー・ツインタワー〟が誕生した。
オージー・ツインタワーで勝利を重ねる
現在9勝29敗で東地区最下位。リーグ全体でも、一時は残留争いに巻き込まれそうになったが、なんとか下位2クラブと4勝の差をつけている状況だ。「1試合1試合、大切に戦っていく中で学んでいって、より自分が何で貢献できるのか、何が求められているのかを、この22試合で成長し続けていく。そういった姿を見ていただきたい」。チームに新鮮な風を送り込み、残りのシーズンを見応えのあるものにしていく。