侍ジャパン伊藤に最強の〝援軍〟 地元の鹿部町から母・正美さんと弟・駿航さんが上京
■WBC1次ラウンドB組 韓国4ー13日本(3月10日、東京ドーム)
初戦の中国戦から応援も… まさかの〝ミス〟で初登板を見られず
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場している日本代表の日本ハム・伊藤大海投手(25)に、故郷・鹿部町から心強い応援団が駆けつけた。母・正美さん(53)と弟・駿航(とわ)さん(14)が9日の初戦・中国戦から東京ドームへ観戦に訪れている。
伊藤が鮮烈なWBCデビューを飾った9日の試合後、正美さん、駿航さんは「しばらく立ち直れなかったです」というほど落ち込んでいた。昼すぎに自宅を出発し、試合開始ギリギリに到着。荷物を預けていたロッカーが午後11時までだったこともあり、右腕がマウンドに上がる直前の八回裏に球場を後にしてまったのだ。
悔やんでも悔やみ切れないミスに、正美さんは「(伊藤に)『言えないよね』と言っていたんですけど…。正直に言ったら、知り合いも来ていて、その子から聞いたよって」と苦笑い。ピッチングを生で見ることはできなかったが「あの歓声の中で投げたと思うと…」と感慨深げだった。
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家族思いの道産子右腕 日頃から言葉と行動で感謝示す
今回チケットを用意してくれた伊藤とは、LINEで頻繁に連絡を取っている。9日には「無事、到着できるか心配してくれて、チケットの受取場所はここだよとか写真を送ってくれました」。壮行試合で名古屋に滞在していた際には、電話で「周りに影響されず、自分のやるべきことをやる」と決意を語っていたという。
たこつぼ漁を営む父・清光さん(53)は、箱入れの時期と重なってしまい、球場には来られなかった。1月の誕生日には、伊藤がナイキのスニーカーをプレゼント。正美さんによると「かっこいいやつで、自分も同じの買おうかなと言っていました」。母には昨秋、美容男子の右腕らしく美容器具「電気バリブラシ」を贈った。頭皮や顔に使用できる優れ物で「(顔の)パックはこれがいいよ」と勧めてくれることもあるという。
10日の韓国戦は不出場 正美さん「調子良さそう。チームの力になれれば」
10日の韓国戦(東京ドーム)はブルペン待機していたが、出番はなかった。正美さんは「調子も良さそうですし、本人は準備万端だと思うので、栗山監督さんとかチームの力になれれば」と願う。「JAPAN」のユニホームに身を包み、声援を送ってくれる家族の存在が、伊藤にとって大きな力になっている。