鈴木 教育リーグで5回0封 開幕ローテ入りへ前進
■2軍教育リーグ 西武3ー5日本ハム(3月12日、鎌ケ谷スタジアム)
スローカーブやシンカーを巧みに駆使 ゴロアウト量産で被安打わずか3
佐々木朗希のような剛速球はない。それでも、面白いように凡打の山を築いた。日本ハムの鈴木健矢投手(25)が12日、2軍教育リーグの西武戦に先発し、今季最長の5回を3安打無失点に抑える快投を披露。下手投げから繰り出す100キロに満たないスローカーブなどを有効に使い、相手打線を手玉に取った。
一回をテンポよく3者凡退に仕留めると、リズムをつかんだ。走者を背負っても動じず、「状態がすごくいい」というシンカーなどでゴロアウトを量産した。今季チームの投手陣で初めて5回を投げきり、目標の開幕ローテーション入りへ一歩前進だ。「もちろんそこに入る気持ちでオフシーズンからずっと練習してきている。 変則ピッチャーがいたら多分、ローテも組みやすいと思う。そういうところで(首脳陣に)期待していただいていると思うので、それにしっかり応えていきたい」と先を見据えた。
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建山コーチの脱力指令に応えて好投 前回登板の反省生かした
前回4日に楽天とのオープン戦(札幌ドーム)に登板した際は立ち上がりを攻め込まれ、一回に3失点。「ちょっと真剣になりすぎたというか、神経質になりすぎた」と反省し臨んだ一戦だった。建山投手コーチからも「次はファームだけど遊んできて、ゆるーく投げてきて」と〝脱力指令〟を受け、この日は「もうめちゃくちゃ抜いて抜いて、力入れていいことないので」と味方の攻撃時やイニング間にチームメートと談笑するなど、終始リラックス。積極的にストライクゾーンで勝負し「きょうは大胆に、ちょっと遊ぶ気分というか、そんな感じで投げていきました。それが良かったかなと思います」と収穫を手にした。
次回は19日のオープン戦・巨人戦を予定 「しっかり準備したい」
次回登板は19日に行われる巨人とのオープン戦(東京ドーム)になる見込みだ。今後は1軍チームに合流し、調整を進めていく。「とにかくリラックスしてやっていきたい。ボケーッとします。グッて入ってたらダメなので、ボケーッとして力抜いて、のほほんと。それこそ遊ぶ感覚で投げた方がバッターもタイミングが狂うと思う。(開幕までの登板は)残り2回くらいだと思うので、しっかり準備したい 」。先発枠入りを懸けた熾烈(しれつ)なサバイバルを、楽しみながら勝ち抜いてみせる。