王者を倒した前節、今後の巻き返しが楽しみになってきた《平川弘のCool Eye》
1勝2分1敗、星を五分に戻した
横浜Mに2-0と、今季初勝利を挙げた札幌。4試合を終えて1勝2分1敗。スタートダッシュはうまくいかなかったが星を五分に戻したことで巻き返しが楽しみになってきた。
攻撃の連動、流動性を出した小林
前線のFW金健熙(28)とMF青木亮太(27)が故障したことでやり方を変えたペトロヴィッチ監督。MF小林祐希(30)を前線に据える0トップで横浜Mに対抗した。小林の任務はMF浅野雄也(26)とともに前線からプレスをかけ、攻撃の「ため」をつくることも求められる重要なものだった。小林は前線から下りて来てボールを受け、FW小柏剛(24)と浅野を使いながら攻撃の連動、流動性を出した。
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宮澤のマンマークが相手を抑え込んだ
そして横浜Mの攻撃力を削ぎ落した要因のもう一つは、MF宮澤裕樹(33)が横浜MのキープレーヤーであるFW西村をマンマークし抑え込んだこと。ここでマークが外れると前からのプレスはうまくはまらなかっただろう。けが人が出たことでの戦術変更だったが、ペトロヴィッチ監督の賭け?は吉と出た。昨年の王者を無失点に封じ込める見事な戦いぶりはこれからのリーグ戦の巻き返しを感じさせるものだった。
0トップと1トップを使い分けらると相手は嫌だ
ただ、今回の0トップは良かったが、ベースとなるポストプレーヤーをトップに置く戦い方がまだ機能せず、フィットしていない。個人的には0トップの戦い方は面白いが、両方を使い分けられると相手は嫌だと思う。次節のG大阪戦はどうなるのだろうか。いずれにせよ、良い守備から良い攻撃への意識を強く持ってほしい。