田中正 笑顔で古巣斬り ソフトバンク相手にリリーフで1回パーフェクト
■オープン戦 ソフトバンク0ー5日本ハム(3月21日、エスコンフィールド北海道)
七回に3番手で救援登板 24球投じるも根負けせず3者凡退
日本ハムの田中正義投手(28)が21日、エスコンフィールド北海道で行われたオープン戦で、古巣のソフトバンク打線と初対戦した。七回に救援登板し、24球を費やしながら1回を3者凡退で切り抜けた。粘られても強気の姿勢を崩さず「結果を恐れて腕を振れなくなるのは一番良くない。良いボールを見てもらおうと思って投げました」と充実感を漂わせた。
青と白のユニホームを着て、かつての仲間と向き合った。150キロを超える直球を軸に組み立て、魂を込めて投げ込んだ。ファウルで粘られ、根比べとなったが、一歩も引かなかった。年齢の近い栗原、上林との好勝負で感情が揺さぶられ「決着がつかない投球だったので、難しいなと思いながらも、もっともっとうまくなっていきたい」と自然に欲が出た。
新庄監督のアドバイスで心機一転 「緊張しすぎず、リラックスしすぎず」
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普段はクールなタイプだが、この日はマウンド上で、たびたび笑みをこぼした。その理由を、新庄監督が試合後に明かした。「キャンプで初めて会った時に『険しい顔をしないで、どんな状況でも、楽しく笑顔でやったらいいピッチングできるよ』と言ったら、めちゃくちゃ笑っている。そういう表情を見たことなかった。笑顔をつくろうとしたら、体の力が抜けると思う」
プロ7年目の田中正は指揮官の教えを忠実に守り、結果を残している。実際にプラスの効果を感じ「過剰に自分を追い込んでも、良いパフォーマンスが出ないと思う。緊張しすぎず、リラックスしすぎず、一番のパフォーマンスが出るところを探っていきたい」と意欲的だ。
新天地で飛躍の時 セットアッパー、クローザー候補の一角
入団当初は先発を目指したが、中継ぎに配置転換され、今はセットアッパー、クローザーの候補になっている。ドラフトで5球団が競合した大器は新たに見つけた居場所で、飛躍の時を迎えている。