恩師も祝福! 駒大苫小牧高の佐々木監督 伊藤のWBC世界一に「誇らしいです」
母校も歓喜に沸いた 優勝決定の瞬間は職員室のTVで
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として出場した日本ハムの伊藤大海投手(25)が21日(日本時間22日)、2009年以来3大会ぶりの世界一に貢献した。駒大苫小牧高時代の恩師・佐々木孝介監督(36)は中継ぎとしてフル回転した教え子を祝福した。
3-2で勝利した米国との決勝戦は、職員室のテレビで観戦。伊藤のピッチングに学校中が盛り上がったそうで、佐々木監督は「あの場面で出てきて、いつも通りに投げられるのは大したもの。誇らしいです」と感慨深げに語った。
プロ入り後も伊藤は、釣りの帰りなどにふらっと母校を訪れるという。「監督室にいて(グラウンドを)ずっと眺めている感じです。シーズン終わった後とか、今年の年末とか区切り区切りで来てくれる。昔から変わらない大海でうれしいです」と目を細める。
高校時代は人一倍に厳しく指導 今でも忘れぬキャプテンシー
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監督と選手の間柄だった時は、人一倍厳しく接していた。佐々木監督には忘れられない思い出がある。伊藤が3年生になった直後の4月中旬、主将に抜てきした時のこと。遠征中の試合後にバス車内で行う選手間ミーティングで、リーダーシップを発揮し「すごかったんですよ。聞きながら勉強になることがありました」。エースとしての自覚を持ち、チームをまとめる姿に感銘を受けたという。
変わらぬ教え子 第2の故郷からエールを送り続ける恩師
高校卒業後は、食事を共にする仲に。昨年のクリスマスには伊藤から「家、行っていいですか?」と連絡があり、指揮官が「おまえ、こんな時にいいの。国民的行事じゃないの」と驚くと「いや、いいんです」。鍋を囲んで楽しいひとときを過ごした。「寒い時期に1人で釣りにいって、朝5時に高速のパーキングのベンチの上で寝ているって言う。庶民的というか、そういう感覚もある」とうれしそうに笑う。
「愛される人間なので、いろんなことを吸収して覚えて、もう一回り、二回り大きくなってほしいなと思います」。伊藤の〝第2の故郷〟苫小牧から、佐々木監督はエールを送っている。