コンサドーレ
2023/03/24 05:00

尻上がりに調子が良くなっている5試合 今後に向けて期待できる《河合CRC竜の眼》

パーフェクトゲームだった横浜M戦

ホーム横浜M戦(12日、2〇0)は本当にパーフェクトなゲームだった。昨年のチャンピオンチームに対して完璧な内容で勝利できたことは自信になるし、いちフットボールファンとしてもすごく魅力のある試合だった。

横浜Mはハイラインで守って、前からプレッシャーをかけてくるチーム。それに対してGK具聖潤からのロングパスに反応したMF金子が相手DFにうまく体を当てて裏に抜け出し、上げたクロスから生まれた、前半8分のFW小柏の先制ゴールはスカウティング通りだったといえる。前半40分のシンプルなパス2本から生まれたMF浅野の惜しいシュートもそうだが、この試合では相手DF裏のスペースが広かったので、そこを狙っていた印象を受けた。GKから足元でつなぐだけではないという、また違った札幌を見せることができた。

ハイプレスは献身的プレーがあってこそ

後半32分にはMF小林が相手GKにプレスをかけてボールを奪い、がら空きのゴールへ流し込んだ。本人は「得点はおまけみたいなもの」と言っていたが、横浜MのFWマルコス・ジュニオールの目線や体の向きから予測して、あそこへしっかりプレスに行けた小林のセンス、サッカーIQの高さが見られたシーンだった。この試合、チームとしてハイプレスができていたのも、小林がチームの勝利のために献身的にプレーしてくれたからという印象を受けた。

高い攻撃力を誇る横浜Mを前半シュート0本、試合全体でもわずか5本に抑えた。前半からハイプレスが狙い通り決まっていたが、新潟戦から2トップにしたことによって、より相手CBをマークできるようになり、ボランチにも1人付けるようになったことで、マンマークが明確になった。相手が長いボールを蹴ってくるシーンでも、プレスをかけてコースを限定させることができていたので、DF岡村が裏のスペースを気にすることなく、前をつぶしに行けたのが大きかった。

前半はワンサイドゲームだったG大阪戦

アウェーG大阪戦(18日、2△2)も、試合開始早々の前半6分にCKから小林のゴールで先制した。早い時間帯にセットプレーから得点できると試合展開としては楽になる。小林はニアに入る約束事だったそうだが、「ボールの軌道を見てファーに動いたところにボールが来た」と言う。プレーに関わらなくなったからといって終わりではなく、その後も動き続けたからこそ自分の目の前に転がってきたボールだと思うので、やはり動き続けることは大事だなと感じたシーンだった。

前半32分には相手のパスミスを拾った小柏が、そのままゴールまで向かい追加点を決めた。シュートの場面では小柏が一度右に運んだことによってコースをつくることができたし、シュートもうまく決めることができた。前半を振り返ると、横浜M戦の勝利で得た自信や、やってきたことが間違いじゃなかったという気持ちを見ることができて、ワンサイドゲームと言ってもいい出来だった。

ハイプレスが剥がされると後手に回ってしまう

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