札幌MF駒井がフルメニュー練習再開 4月5日のルヴァン杯横浜M戦の復帰見据える
■3月23日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
22年10月に左膝前十字靱帯を部分損傷
ついに完全復活へのカウントダウンが始まった。左膝前十字靭帯の部分損傷で長期離脱していた北海道コンサドーレ札幌MF駒井善成(30)が、23日の練習でフルメニューを消化。2022年10月8日福岡戦以来の実戦復帰が目前に迫っていることを印象づけた。
24日にゲーム形式参加
「怖さは最初ちょっとありましたけど、今はほぼ無いです。痛みとかも全然無いので」。負傷した左膝の状態について口にする通り、6対3で行われたパスゲームでは、周りと遜色ない動きをしていた。「あとは対人レベルのゲームでどこまでできるかですね」。24日の練習で、この日行われなかったゲーム形式のトレーニングに参加する予定だ。
22年10月8日、福岡戦(札幌ドーム、1●2)の前半33分に相手選手と接触。一度はプレーを続行したものの状態が思わしくなく同39分にピッチを退いた。検査の結果、左膝前十字靭帯の部分損傷が判明。復帰まで5、6カ月を要する診断が下された。
手術せず保存療法を決断
手術を行うことも検討したが、「僕の膝の靱帯は50%切れていたんですけど、腫れも出血もそんなにひどくなくて、保存でも行けるんじゃないか」。浦和で共にプレーし、札幌OBでもある秋田DF加賀健一(39)に紹介されたパーソナルトレーナーの下でトレーニングを行った結果、患部の状態が改善したことから、そのまま保存療法を行うことを決断した。
沖縄、熊本で行われたキャンプでは、チームメートたちから離れ黙々とリハビリを行う日々を過ごした。それでも「早くボールを蹴りたいなとは思いましたけど、うらやましいとかは思わなかった」と過去の苦しい経験を糧とした。「(2019年に2度負傷した)右膝の半月板の時の方が(うらやましいと)思いました。3回目なので気持ち的に全然余裕は生まれてますし、他のところを鍛えるのはリハビリ期間でしかできないと思ったので、そこを重点的にトレーニングして。精神的にではなく、肉体的にしんどかったけど、すごく充実してました」。沖縄キャンプではもっぱら上半身タンクトップ姿でトレーニングに臨み、分厚く鍛えられた胸筋や上腕二頭筋をのぞかせていた。苦境の中でも鍛錬を怠ることなく続けた結果、鋼の肉体を手に入れた。