ヴォレアス〝3度目の正直〟だ V1昇格の鍵はサーブレシーブ 4月8、9日大分三好と入れ替え戦
21年から3年連続入れ替え戦出場
勝利の鍵は、サーブレシーブにあり―。25勝2敗でVリーグ男子2部連覇を果たしたヴォレアス北海道は、26日にレギュラーリーグの全日程を終えた。27日の休日を挟み、28日から練習を再開する。4月8、9日のV1大分三好とのV・チャレンジマッチに向けコンディションを整えていく。
今季も圧倒的な強さを示しV2を制覇。満を持して入れ替え戦に臨む。2020年、V・チャレンジマッチ進出を確定させていたが、新型コロナの影響で試合が中止となる不運に見舞われた。翌21年は大分三好と1勝1敗ながらセット率で屈した。昨年はVC長野に1勝1敗、2試合ともフルセットに及ぶ激闘だったが、得点率の差で昇格できなかった。今度こそ悲願を成就させるため、V1のレベルを常に意識しながらシーズンを戦ってきた。
大分三好はレベル高いサーブが持ち味
相手は21年にも戦った大分三好だ。エド・クライン監督(41)は「本当に全てが高いレベルのチーム」との印象を語り、「特にサーブが彼らの強み。我々の試合に関しても、サーブで圧を掛けてくると思う。かなりレベルが上のサーブで攻めてくる」と警戒度を高めた。現に3月11日の2位・サントリー戦では、13本のサービスエースを決めて勝利した。
その中心がオポジットのイノック・モゲニ(25)だ。サーブ得点はV1リーグ3位の「42」をマークし、効果率「10.2」もリーグ4位だ。最下位のチームながら、チーム全体のサーブ得点「122」はリーグ7位。一方のヴォレアスはV2を独走したが、サーブレシーブ成功率は「57.6」のV2リーグ5位と突出したものではない。この攻防が勝敗につながりそうだ。
ヴォレアスのサーブレシーブはV2で5位
確実なサーブレシーブが、効果的な攻撃につながる。26日ヴィアティン戦では、ペートゥ・マキネン(27)のサーブレシーブが乱れる場面が多く見られた。成功率も「36.8」と低調だっただけに、セッターの山岸隼(23)は「アウトサウド(ヒッター)とリベロには、頑張っていただきたい」と奮起を促した。
旭川出身のリベロ・外崎航平(25)は「V2では味わえないようなサーブを打ってくると思う。チームとしてパスが返るような声掛けだったり、ポジショニングだったりをこの2週間で磨いていきたい」と、守備の要として気を引き締めた。
パス返れば、強烈アタック炸裂
パスが返れば、V2リーグMVPの張育陞(チャン・ユーシェン、22)を中心とした攻撃に転じることができる。昨季はVC長野で入れ替え戦に臨み、ヴォレアスを退けた山岸は「1日目はシーズンを通したデータがあるので、そこに対してどうシビアにやっていくか。2日目は自分が1日目にやった攻撃に対してブロックしてくると思うので、そこの切り替えを1日でしっかりできるようにしていきたい」とイメージを膨らませた。攻防一体となって、運命の一戦に向かっていく。