ファイターズ
新庄監督 執念込めた勝負手「1番松本剛」 ファイターズ新時代を告げる開幕戦で披露
■パ・リーグ開幕戦 楽天3ー1日本ハム(3月30日、エスコンフィールド北海道)
驚きのスタメン発表 最も信頼するヒットメーカーに命運託した
日本ハムの新庄剛志監督(51)が30日、開幕戦限定の特別オーダーで勝負を懸けた。新球場「エスコンフィールド北海道」の開業初日に開催された歴史的な一戦。昨季首位打者の松本剛外野手(29)をオープン戦で一度も試すことがなかった1番でスタメン起用し、勝利への執念を見せた。
打倒楽天、打倒田中将を果たすため、知恵を絞り、一つの結論を導き出した。最も信頼を寄せる打線の要に高難度のミッションを課した。ポイントは一回裏の攻撃だ。ヨーイドンで田中将の出はなをくじき、チャンスを演出。満員のファンのハートをつかみ、一気呵成(かせい)のムードに持ち込む狙いがあった。
勝利に執着したオープニングゲーム 悔しさにじませ前へ
数日前、松本剛と直接対話。「いきなりヒットを打ってスタンドを盛り上げてほしい」と1番起用を打診していた。2戦目以降は、3番に配置し、固定することが前提だった。
スローガンにもしたためた「新時代」の幕開けを象徴する試合。指揮官は143分の1以上の重み、価値を見いだしていた。普段は敗れても前向きに振る舞うが、この日は落胆の色を隠せなかった。「悔しがっても仕方ないけど…きょうの負けというのは非常に悔しいですね。やっぱり。65万人の、この球場を造ってくれた人たちの思いを背負いながら戦った」