上沢 記念すべき新球場初勝利へ 1日の楽天戦で今季初先発
闘志かき立てられた開幕戦 満を持してエースが出陣
エース右腕がメモリアルな1勝を引き寄せる。4月1日の楽天戦に先発する日本ハムの上沢直之投手(29)が31日、エスコンフィールド北海道で行われた全体練習に参加。短距離ダッシュなどを繰り返し調整を進めた。30日の開幕戦は先発・加藤貴之投手(30)の奮闘も実らず惜敗。背番号15は新球場でのチーム初勝利を懸けて、今季を占うマウンドへ上がる。
華々しい開幕戦の様子をフィールドの外から見つめていた。2戦目に先発予定の上沢は出場選手登録されていなかったため、ベンチの外から試合を眺めた。「今まで日本になかった素晴らしい球場。僕たちファイターズの新しい本拠地で初めて公式戦が行われた日。すごく気持ちが高ぶった。できればベンチで試合を見たかったという思いはありました」。グラウンドに立てなかった複雑な思いを胸に畳み、大事な登板へ向けて視線を切り替えた。
結果だけにこだわる 「抑えれば評価される。そこを意識したい」
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先発を翌日に控えたこの日は「少しの緊張と楽しみな気持ちがある。楽しみの方が緊張よりも割合は多い」とリラックスした表情を浮かべた。図らずも巡ってきたエスコンフィールド北海道でのチーム初勝利のチャンス。「勝てれば僕にとってもうれしいこと。見に来てくれている皆にとっても良いことになると思うので、そこは意識して投げたい。良いピッチングをしながら悔しい結果に終わった加藤(貴)さんの思いも含めてしっかり投げたい」と意気込んだ。
結果を残す自信はある。18日の巨人戦は5回4失点と苦しんだが、シーズン前最後の登板となった25日のヤクルト戦では6回2失点と好投。力感のない〝脱力フォーム〟が奏功し上々の手応えを得た。「オープン戦はなかなか思うように投げられなかったけど、最近少しずつ上がってくる兆しが見えてきている。結果で示すことがすごく大事。状態が悪かろうが良かろうが抑えれば評価される。そこを意識したい」。スコアボードに「0」を並べて味方の援護を待つつもりだ。
験担ぎをやめ自然体で臨む今季初登板 機は熟した
脱・験担ぎでゲームに臨む。昨季のシーズン途中までは登板日に勝負パンツを履くなど縁起の良さを気にかけていたが、今は小さなこだわりを捨てている。開運祈願の食材を用意する予定もなく「栄養面を考えて食べるだけ。しっかり炭水化物をとって、エネルギーを蓄えて試合に臨みたい」。気負わず自分らしく。エースは自然体のまま、マウンドで実力を発揮する。