１日の楽天戦で今季初登板を果たした玉井は、終盤のピンチで火消しに成功。直後に見せた渾身のガッツポーズに魅了されたファンも多かったことだろう。一夜明けた２日の試合前に話を聞くと「今年もまた開幕できて、しっかりゼロに抑えられて良かった」と、マウンドとは別人のように穏やかな表情を浮かべた。そんなギャップもまた魅力的だ。

　楽天との開幕カード３試合は佐呂間町から両親ら親族が観戦に訪れていたという。「甥っ子も来てます。すごく楽しみにしてくれていたみたい。ちょっとはかっこいいオジサンの姿を見せられて良かった」と、嬉しそうに語ってくれた。２日の試合も九回に登板し無失点。心強い応援に応えるように再び勇姿を届けた。

　甥っ子へ愛情を注ぐ、優しい姿が容易に想像できる。「僕が実家に帰ったらファイターズの帽子を被っていたこともあった。自主練習をしている場所にも遊びに来たりするんですよ。プロ野球選手だって、ちゃんと分かってくれているのかな」。幼心の中にきっと、すてきな叔父への憧れと誇りを抱いているはずだ。