高校野球
守備の乱れ響き…旭実2年連続決勝で涙
■秋季全道高校野球最終日(12日、札幌円山)
2年連続で決勝に挑んだ旭実だったが、またしても初の頂点には届かなかった。岡本大輔監督(48)は「勝たせてやれなかったのは監督の責任」と悔しさをにじませた。
小さな守備のほころびが試合の行方を左右した。先発のエース・佐々木聖和(2年)は一回、先頭に安打を許すと、犠打失策で無死一、二塁。ここから犠打と適時打であっさりと先制を許した。
0―2から1点を返した直後の七回には1死一塁で自らが、けん制悪送球。1死二塁とピンチを広げ、適時打を許した。佐々木は「相手の勢いに飲まれた」と唇をかんだ。
昨秋は絶対エースの田中楓基投手(3年)の負担を軽減するため、準々決勝、準決勝で先発し、好投。今秋は、ドラフト指名を受けた田中からエースナンバーを受け継いで挑んだ。
スタンドで田中が見守る中、8回3失点と“奮投”したが、勝利に導くことはできなかった。残る甲子園へのチャンスは来夏のみ。そして春、夏と互いに勝ち進めば、クラークにリベンジする機会だって訪れる。「もう同じ相手に2度も負けられない。もっと力をつけたい」。悔しさを糧に長い冬を乗り越えてみせる。
(西川薫)