今季初スタメンマスク伏見がルーキー金村を巧みにリード 「勝たせてあげたかった」
■パ・リーグ3回戦 楽天2-1日本ハム(4月2日、エスコンフィールド北海道)
三回2死までパーフェクト プロ初登板で6回1失点の好投をけん引
巧みなリードでルーキーを盛り立てた。日本ハムの伏見寅威捕手(32)が楽天戦に先発出場。今季初のスタメンマスクを被り、プロ初先発のドラフト2位・金村尚真投手(22)の好投を引き出した。6回1失点の鮮烈デビューを支えたベテランは「ルーキーとかを度外視しても良い投手。勝たせてあげたかった」と、ねぎらいの言葉を贈った。
手強い楽天打線を淡々と封じ込めた。三回2死から四球を与えるまではパーフェクト投球。配球の組み立てが見事にはまった。「あまりプランは立てず良い感じの球を使うのが第一。その日、調子の良い球をチョイスしようと思っていた」と、右腕の状態を見極めて慎重に球種を選択した。この日は直球を主体にカーブ、スライダー、カットボールの曲がり球を多用。打者に的を絞らせず、凡打の山を築いた。
「どれだけ良くてもルーキー。1人にしないように」とベテランの細やかな気配り
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鋭い観察眼と細やかな気配りが、好捕手と呼ばれるゆえんだ。金村が四回2死から浅村に四球を与えると、すぐさまマウンドへ駆け寄り声を掛けた。「どれだけ良くてもルーキーなので。1人にしないようにと思っていた」。気持ちを落ち着かせた右腕は、島内を右飛に仕留めて局面を脱出。昨季まで所属したオリックスで強力投手陣をけん引した男は、新天地でも存分に真価を発揮している。
七回に痛恨の捕逸 「負けて申し訳ない気持ち。シーズンは長いので切り替えていきたい」
楽天との開幕カードは宇佐見、清水、伏見がそれぞれ1試合ずつ先発マスクを務めた。三者三様のプレースタイルで繰り広げる定位置争いは、シーズンを通して白熱しそうだ。「決めるのは監督なので。僕がどう感じるとかはないですけど、出た以上はしっかりと。きょうはミス(七回の捕逸)で負けてしまって申し訳ない気持ち。シーズンは長いので切り替えて頑張っていきたい」。リーダー肌の道産子捕手は真っ直ぐ前を見つめ、次戦の活躍を誓った。