万波 意地の2点タイムリー チームは5連敗も状態は日々向上
七回2死満塁でしぶとく三遊間を破る 自身も納得の一打
自らのバットで記念日に花を添えた。日本ハムの万波中正外野手が7日、京セラドームで行われたオリックス戦に「1番・右翼」で先発出場。この日23歳の誕生日を迎え、プレーボール直後の第1打席は「演奏してくれてありがたかった」と応援団からバースデーソングを贈られた。粋なプレゼントに応えるように、3点を追う七回2死満塁の好機では左翼へ2点打を記録。5連敗と苦しむチームの中で、背番号66の奮闘が際立った。
「タイムリーを打ちたいと思っていた」。色濃く漂う敗戦ムードを払拭するために4度目の打席へ向かった。初球の落ちる変化球を見送った万波は、右肩にバットを乗せて一息吐いた。独自のルーティンで集中力を高めると、2球目は同じ球種をきっちり仕留めた。「(ボールを)見極められていると思う。他の打席も含めて、低めをしっかり我慢するっていうアプローチができた。それがもっと良い形、ヒットにつなげられるようになればいい」と手応え十分の内容に納得の表情を浮かべた。
前日はマルチ安打 新庄監督も高評価「スイングがしっかりできている」
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前日6日のロッテ戦では〝令和の怪物〟佐々木朗希から快音を放つなどマルチ安打をマーク。「打撃の状態自体はまだまだだけど、ボール球を振らないということはできていると思う。この先も打つべき球を積極的に振りにいくことができれば、もっと状態は上がってくる」と2試合連続安打に自信を深めた。開幕戦こそ3打席連続三振を喫したが、ゲームを重ねるごとに調子は上向いている。
復調気配を漂わせる若武者を、新庄監督は「崩されたら右手が離れるけど、タイミングが合えば離れない。スイングがしっかりできている。これで乗っていってくれたらうれしいですね」と評価した。ファイターズの未来を担う大砲は、失敗と成功を繰り返しながら日々進化を遂げている。
まずは連敗脱出へ 万波「根気強くやっていくしかない」
7試合を終えて1勝6敗。開幕直後の低迷から抜け出そうとチームは、もがいている。万波は「みんな勝ちたいと思ってやっている。何とか我慢しながらチャンスをつくる展開にはできている。最後の一本が出るように根気強くやっていくしかない」と前を向く。トンネルの出口を探して、必死の一振りを繰り返す。