清宮だ!野村だ!万波だ! 若き中軸ド派手3発も新庄監督「KJM…語呂がいまいち」
■パ・リーグ3回戦 日本ハム7ー2オリックス(4月9日、京セラドーム大阪)
口火は清宮の一回先制3ラン クリーンアップ揃い踏みでオリ撃破
Fの未来を担う男たちがド派手な一発で競演した。日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が9日、オリックス戦の一回に右翼席へ先制3ランを叩き込んだ。続く4番・野村佑希内野手(22)は、バックスクリーンへの一撃。三回には5番を務めた万波中正外野手(23)が、追撃のソロ弾を左翼5階席へ突き刺した。若きクリーンアップが3発の花火を打ち上げ、昨季のリーグ王者に快勝。今季初の連勝を達成した。
右へ左へ真ん中へ。豪快なアーチが描かれた。次代の主役候補たちによって、京セラドームはバッティングセンターと化した。試合後、新庄監督は開口一番に「KJM弾。なんだけど語呂がいまいち。MJK…ちょっといい方法考えてください」と語り、満足そうに笑みを浮かべた。
猛攻の火付け役は3番・清宮だ。無死一、三塁で迎えた第1打席。来日初登板となった相手先発・ニックスの変化球を捉えた。待望の今季初本塁打にも「そこまで焦ってなかったので、本当に先制できて良かったなっていうところです。受け身にならないように、どんどん攻めたのが良かった。行くかどうか分からなかったので、ちゃんと走りました」と浮かれる様子は一切なかった。
DH起用で不振脱却の野村 今季2号はバックスクリーンへの豪快弾
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直前を打つ先輩に〝ジェームス〟こと野村が触発された。「清さんがランナーを全部かえしてくれたので楽に打席に立てました」と、156キロの剛速球を完璧にはじき返した。打球は勢いを落とすことなくバックスクリーンへ一直線。3、4番の連弾でゲームの流れを一気に引き寄せた。
開幕からバットが湿りがちで直近3試合は無安打。試合前の時点で打率.172と低調な成績だった。この日、首脳陣は野村を指名打者で起用し、守備の負担を取り除いた。狙いは的中し、重圧から解放された主砲は華麗に復活。「DHなので打たなければ全く仕事ができなくなる。いつも100%だけど、それ以上に集中できていたかな」と久々の快音に頬を緩めた。
万波は左翼5階席への特大弾 3者連発を逃した悔しさをぶつけた
トドメは特大弾だ。三回には万波が、代わったばかりの山岡から「目で打球を追ってなかったけど、良い手応えがあった。ジェイ(野村選手)と清さんがホームランを打ったので自分も続こうと思っていました」と、5階席に届く豪快な一発を見舞った。誰よりも美しい放物線を描きながらも「できれば第1打席も打ちたかった。狙い通りの球が来たのに打ち損じてしまった…」と3者連続本塁打の快挙を逃し、少しだけ悔いを残した。
破壊力抜群のクリーンアップ 清宮「僕が打ったらみんなも打つ。いいすっね」
次代の主役たちが順調な成長曲線を描けば、打線の破壊力は計り知れない。清宮が「僕が打ったらみんなも打つ。なんか、いいっすね」と言えば、野村は「3、4、5で打って勝てば定着すると思う」と呼応。万波も「あの2人とクリーンアップを打てるのはすごくうれしい。僕らは一番年下ですけど、チームを引っ張っていきたい気持ちはある」と力を込める。同世代トリオが並ぶ中軸には、夢とロマンがぎっしり詰まっている。