松本剛 超美技&モイネロ撃ち 悔しいサヨナラ負けも「粘りは出た」
■パ・リーグ1回戦 日本ハム3-4ソフトバンク(4月11日、ペイペイドーム)
頼れる選手会長が攻守で存在感 五回に失点阻止するダイブ 八回先頭で得点機演出
日本ハムの松本剛外野手(29)が11日、ペイペイドームで行われたソフトバンク戦で攻守にわたって存在感を示した。五回にダイビングキャッチで失点を阻止し、八回にはモイネロ投手(27)攻略の先陣を切った。悔しいサヨナラ負けの結末だったが、頼れる選手会長が、首位を走るライバルを追い詰めた。
五回2死二、三塁のピンチ。左翼手の松本剛は牧原大のライナー性の飛球に迷わずチャージ。「ポジショニングも良かった。いい形で入れたので勝負にいきました」と、ダイブしながら落ち際を捕球した。判断の難しいギリギリのプレーでマウンドに上がっていた鈴木を救い、チームを鼓舞した。
最下位低迷も 戦力分厚い首位相手にも内容では引けを取らないと証明
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1点を追った八回には、絶対的なセットアッパーのモイネロと対戦。「見ても打てるピッチャーじゃない。もう、狙いは真っすぐで。相手も久々の登板で探り探りだと思ったので、どんどん攻めていこう」と腹をくくっていた。今季初登板となった難敵の初球、読み通りの152キロ直球を完璧に捉え、左翼線二塁打。続く清宮の中越え二塁打で生還し、同点とした。
電光石火の連続長打で1点差逃げ切りの思惑を打ち砕いた。ファイターズ打線が侮れないと、ソフトバンクベンチに植え付けた。
10試合を終えて3勝7敗。最下位に低迷しているが、戦力の分厚いライバルにも、内容では引けを取らないと証明した。松本剛は「粘りが出た試合だったと思いますし、いいゲームはできてきている」と一定の手応えを強調し「後ろ(リリーフ)がいいチームなので、先発から何とか4、5点取れるように。そういう野球ができたら」と気迫を込めた。悲観する必要はない。紙一重の黒星には、未来への希望も詰まっていた。