伊藤 WBC組に痛打され今季初黒星 首脳陣からの信頼は揺るがず
■パ・リーグ2回戦 日本ハム2ー5ソフトバンク(4月12日、ペイペイドーム)
先発し七回途中5失点に消沈 「もう何もない…ふがいない」
日本ハムの伊藤大海投手(25)が12日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)に先発し、6回2/3を投げて8安打5失点で今季初黒星。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で共にプレーした元同僚の近藤健介外野手(29)に勝ち越し弾を浴びるなど、「もう何もない…何もないと言ったらアレですけど…ふがいないですね」と悔しさをにじませた。
昨季までの同僚・近藤には全球ストレート勝負 3打数1安打で五回に勝ち越し弾
右翼ホームランテラスへ吸い込まれた打球を見つめ、伊藤はマウンドでぼうぜんと立ち尽くした。1-1の五回2死走者なし。1ストライクから近藤へ投じた渾身の151キロをはじき返された。
頼れる〝兄貴分〟として慕っている先輩との初対戦。本塁打を浴びた第3打席まで、女房役・伏見のサイン通りに全球ストレートで勝負した。一回の第1打席は左飛、三回の第二打席は二ゴロ。第3打席も直球で押したが、2球目を完璧に捉えられ「やりたいことができなかったのが悔しい」と唇をかんだ。
七回には3連続二塁打で3点献上も 建山コーチ「良く投げてくれている」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
今季2度目の先発マウンド。二回、侍ジャパンでチームメートだった甲斐に先制打を許したが、調子は「悪くなかった」という。悔やまれるのが1点ビハインドの七回。2死二塁からWBC戦士の周東に痛い追加点となる適時二塁打を浴び、続く近藤、柳田にも連続でタイムリー二塁打を許してイニング途中で降板。「先制点を取られたことと、最後七回を投げきれない自分の弱さというか…。一から出直しして頑張りたいです」
反省の言葉を並べた伊藤だったが、首脳陣の信頼は揺るぎない。世界一に輝いたWBCでは、中継ぎとしてフル回転。建山投手コーチは「WBCから帰ってきて急ピッチで先発をやっている中で本当に良く投げてくれている」と評価。「彼は上沢、加藤(貴)と同様に決着をつけて投げてもらわないといけないピッチャー」と大きな期待を口にした。
次回は中6日 19日のロッテ戦が濃厚 新球場初登板で再スタート
ローテーション通りなら次回登板はエスコンフィールド北海道で行われる19日のロッテ戦。道産子右腕にとって、待望の本拠地初見参となるが「次(登板機会を)もらえるか分からない。次の登板をもらえたら頑張ります」と危機感を口にした。この日、敵地で味わった悔しさはホームで晴らしたい。