堀の表情が明るい。左肩痛から回復し、復帰３試合目となった１３日の２軍ヤクルト戦（鎌ケ谷）では１回を３者凡退、２奪三振の快投を見せた。「スライダーの感じはすごく良いし、直球の回転数は良い時と変わらないし、良い感覚で投げられている」と手応えも十分だ。

　ただ一つ、納得できていないポイントが「球速」だという。この日の最速は１４３キロ。投げるたびにバックスクリーンに表示される数字を確認し、首をひねった。「感覚は良いのに球速が出ない。（登板の）間隔を空けつつ投げさせてもらっているので、１４５キロぐらいは投げられるようになって１軍に上がりたい」。２１年の最優秀中継ぎ投手。当然、見据えるレベルも高くなる。

　１軍復帰への道のりが最終段階まで来ていることは間違いない。「本当に（スピード）ガンが壊れているんじゃないかな？って思った」と冗談めかして笑った堀を見て、完全復活が近い予感がした。