ファイターズ
《鶴岡慎也のツルのひと声》加藤貴はらしさ全開 今川の中前打が勝敗の分岐点
■パ・リーグ1回戦 西武2ー5日本ハム(4月14日、エスコンフィールド北海道)
持ち味を発揮した加藤貴 ボールの状態を見極めた伏見の存在も大きい
加藤貴投手が〝いつも通り〟の素晴らしい投球を見せた。淡々と腕を振ってストライクゾーンに多彩な球種を投げ込む。右打者は内角へのクロスファイアーを意識させられ、変化球に的を絞りづらい。彼の持ち味が随所に見られた。
バッターに「次は何が来るだろう」と思わせることは大事で、彼は「頭をよぎらせる」ボールを多く持っている。最たる球が右打者へのインコース直球。らしさ全開の9イニングだった。
加えてこの日は、2巡目以降にチェンジアップを多めに投げていた。マスクをかぶった伏見が割合を増やしたのだろう。投手の状態を素早く把握し、リードに生かす。それは捕手にとって必要不可欠な能力。伏見の存在も大きかった。
開幕戦を託された投手に勝ち星がついたのはプラス
加藤貴は高い確率で勝てるピッチャー。とはいえ、勝敗については野手との兼ね合いもある。ただ、開幕戦を任されたように、「今年はこのピッチャー中心でいく」と首脳陣、チームが決めた投手。早い段階で勝ち星がついたことはプラスだ。